Whistle Life

食と農の話題を中心に、日々の雑感をつづります。

農業

京野菜存亡の危機、救ったのは若手料理人たちの熱い思いでした

前回は,京野菜の魅力をつくったさまざまな歴史や理由について,みてきました。そこには京都の気候・風土・文化,都市と農家の交流,京料理の発展に裏打ちされた確かな品質がみてとれました。しかしながら,そんな京野菜も実は一度存亡の危機を迎えていたこ…

京野菜が美味しい理由、その歴史と背景に迫る。

賀茂なす,九条ねぎ,堀川ごぼう。古都京都を代表する食材として有名な京野菜です。 京野菜は京料理に欠かせないものとなっていますが,何がそのブランド価値を 高めてきたのでしょうか?今回は京野菜のブランドのなりたちを紹介したいと思います。 京野菜の…

《映画にみる食と農》ヘンテコだけど語るべき魅力も多い怪作 ウルトラミラクルラブストーリー

映画にみる食と農シリーズ。今回は主人公の役どころが農家ということで,「ウルトラミラクルラブストーリー」を視聴しました。 タイトルの感じからしてあまり、農っぽくありませんが、農業の現場ならではのシーンが満載の農業映画 でもあると思います。 非常…

《農政ウォッチ》減反廃止の影響はいかに どんな農家も経営感覚が求められる時代に?

NHKで今年から開始される減反廃止の影響が限定的であると記事になっています。 www3.nhk.or.jp 減反廃止影響無い理由記事の中でもいくつか理由が提示されています。たとえば,主食用米以外の飼料用米を作ったらもらえる補助金制度。これは補助金制度を活用し…

《映画にみる食と農》情熱に圧倒。築地ワンダーランド

ワンダーランドな築地映画 今回紹介するのは、築地市場とそこで働く人々に焦点を当てたドキュメンタリー「築地ワンダーランド」です。開設後80年以上にもなり、日本の魚食文化の拠点とも言える築地市場を、1年以上に渡り密着取材した1作です。 以前にこ…

《農政ウォッチ》政府が卸売市場の民営化を提言。公設市場の役割とは?

規制改革の的となった公設卸売市場 政府の規制改革会議が卸売市場法に関する様々な規制を撤廃することを提言しました。 www.nikkei.com 現在、大きな卸売市場の開設主体は都道府県や自治体に限られていますが,そこを 民営可能な形で開設することができるよ…

《映画にみる食と農》巧みに取材された農村のリアル!細田守の感動大作おおかみこどもの雨と雪

見終わった後、じーんといつまでも心に余韻が残り続ける大傑作です。 今をときめく細田守監督の感動作です。 しかしながら実はこの映画、ものすごく絶妙なバランスの映画です。 一歩間違えれば完全にキレイゴト映画ですし、この映画に対する批判の多くはそう…

《映画にみる食と農》前向きでロードムービーのような社会派ドキュメンタリー「TOMORROW パーマネントライフを探して」

前向きでロードムービーのような社会派ドキュメンタリー 気候変動、人口爆発、グローバリゼーション。 私たちの地球環境を取り巻く状況はよいとは言えない。 21人の科学者グループが、2012年に科学誌「ネイチャー」に将来に対して悲観的な予測を立てました。…

《料理奮闘記》東北の食文化芋煮と里芋のこと

里芋って美味しいですよねー。 秋冬野菜の中でも、個人的には特に好きな野菜です。 里芋が割とたくさん手に入ったので、里芋の煮ころがしと、東北とりわけ山形の食文化、芋煮を作りました。 芋煮といえば、川原で大鍋で作るイメージですが、今回は家で。 (…

《映画に見る食農表現》サイドウェイ、ワインづくりは人生そのもの

今回ご紹介する映画は「サイドウェイ」 2004年公開のアメリカ映画です。 人生期の黄金期を過ぎた、さえない中年男性二人による寄り道(サイドウェイ)ロードムービー。 学校の先生をしながら小説家を目指しているバツイチ・マイルス、友人ジャックの結婚…

《料理奮闘記》イタリアン筑前煮?で寒波を乗り切る!

何だか久しぶりにラタトューユ的なものを食べたくなりました。 でも今は冬。 冬どころか強烈な寒波です。我が家になすはおろか、ズッキーニなんてあるはずありません。。 あるのは、寒波予報で3日間分の備えをと言われて、大量に買い込んだ根菜類。 里芋、…

《農政ウォッチ》農政新時代は新しいのか

昨年のTPP大筋合意、そしてそれに続く小泉進次郎の自民党農林部会長への抜擢からのTPP関連政策大綱が取りまとめられたのは、記憶に新しいところです。 そしてまとめられた大綱を基に、 農政新時代〜努力が報われる農林水産業の実現に向けて〜と銘打ち、農林…

《農業雑感》これからの「小農」のカタチ − 東北食べる通信から考える ー

国の施策で無視された小農 ここ数年、「攻めの農業」という言葉を良く聞きます。 この攻めの農業ってなんなのでしょうか? 国の施策レベルでいうと、農地の集約による大規模化や輸出といった経営体の改善の話であったり、IT化やロボット技術といった施設園芸…

《園芸コラム》完熟のルール

猛暑が過ぎ、夏野菜も終わりに近づいてきました。 さて、夏野菜をご家庭で育てている方にはご存知の方も多いと思いますが、トマトやとうがらしなどの夏の果菜類は8月くらいの真夏になると、実が大きくなる前に赤くなってしまうことがあります。 これは一体…

《農政ウォッチ》衣食住の自給率〜なぜ食糧自給率だけが問題となるか〜

日本の食糧自給率は39%(カロリーベース)。 農林水産省/平成26年度食料自給率等について もはやこの業界の人でなくてもこの数字は知っている人も多いのではないでしょうか?そして、自給率をもとに「日本の食が危ない」というようなことが一般的には言わ…

鹿ヶ谷かぼちゃ供養に行ってきました。

京野菜と寺社仏閣のつながりというのは深く、京野菜に関する伝統行事は少なくありません。 今回はそのなかでも、そこまでメジャーではないけど、個性豊かな、左京区鹿ヶ谷にある安楽寺で行われる鹿ヶ谷かぼちゃ供養に行ってきたので、報告したいと思います。…

<園芸コラム>ナスの日焼けーなぜナスは黒紫色になる?

さて、先日はボケナスについて説明しましたが、今回もナスネタで行きたいと思います。 ボケナスのわけ - Whistle Lifemqchaso.hatenablog.com 「ボケナスのわけ」では主に色のくすみについて説明しましたが、今回はそもそもナスにどうやって色がつくかという…

《農政ウォッチ》農協法改正案は本当に意味があるのか?

ここ数日は国会関係の話題で、農協法の改正案が衆議院を通過したとニュースになっています。 今日はこの農協法の改正案について解説してみたいと思います。 まずこの農協法の改正案で一番大きなトピックが 「JA全中の一般社団法人化及び単位農協に対する監査…

《園芸コラム》ボケナスのわけ

さて、本日もベランダ菜園の話題から。 ベランダ菜園の賀茂茄子。今日はじめて収穫してみたのですが、、。色がものすごくくすんでしまいました。 はっきりいって美味しそうではない。 なすといえば、こんな感じ↓で光沢のあるものがやっぱり美味しそうですよ…

《園芸コラム》トマトの尻腐れ果発生から対策まで

今回もベランダ菜園シリーズです。 ようやくトマトが大きくなってきたかと思い、手にとってみると、 ん?なんか茶色いのシミみたいなものが?? これからの果実にも茶色のシミが。 調べてみるとどうも尻腐れ果の模様です。 もっと酷い症状の写真が結構でてき…

《園芸コラム》トマトの着花習性と葉っぱの配置について

以前にベランダ菜園を始めた記事を書いてからしばらく経ってしまいました。 わりとすくすくそだっている我が家の野菜たちです。 今日はトマトの着花習性の話をしたいと思います。 よく園芸の雑誌等で、「トマトの花は同じ向きに咲くので作業効率を考え、花が…

《農政ウォッチ》機能性表示食品制度における農産物の難しさ

今年から新しい食品の機能性表示制度が出来ました。 「機能性表示食品」はあらかじめ消費者庁に届け出を行うことで商品パッケージに機能性を表示できる制度です。いわゆる健康食品において、はっきりと効果・効能を謳えるようになる制度といえるでしょう。 …

《農政ウォッチ》緑提灯と農政施策

こんなニュースを見ました。 http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=33421 <a href="http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=33421" data-mce-href="http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=33421">日本農業新聞 e農ネット - 緑提灯 軒先ともして10年 定着した地産地消運動 賛同店・施設全国に3500件</a>www.…

《農政ウォッチ》TPP交渉のゆくえ

先日こんな記事を見ました。 日本農業新聞 e農ネット - TPP一般向け初の説明会 内容に踏み込まず 政府www.agrinews.co.jp 国民向けの初めての説明会かぁ。ふむふむなるほど。 政府HPに行ってみると、業界向けの説明会自体はすでに何回か行っている模様。…

ベランダ菜園はじめましたー支柱をする理由

今日からベランダ菜園はじめました 。農業関係の仕事に就いている限りは野菜の栽培をちょっとでも経験しておこうと思いまして。 せっかくなのでこれまで学んだことを活かしつつ楽しく学びながら出来たら良いかな、と思っております。 さて、今回ワタクシが栽…

農産物にもマーケティングが必要

今日は有機野菜は高く売れるのか?という話です。 最近結構都市部では、オーガニックなどこだわりの野菜を扱った八百屋さんが増えている印象ですが、結構どこも良いお値段します。 普通にイオンの倍くらいの価格はします。 庶民の私にとっては申し訳程度に葉…

京いもって。農業と地域ブランド

京いもって・・ 京いもって聞いたことありますか?名前だけ聞くと京野菜の一種かな、って思う方が多いと思いますが、実は京いもって呼ばれているもののほとんどが宮崎県産なんです。 一方で、京都にも京野菜として知られる「えび芋」という野菜がありまして…

いちごの旬っていつ??

いちごの旬っていつごろでしょう? こういう風に聞くと、最近ではクリスマスのイメージからか冬と思われる方も多いかもしれません。実際に11月、12月になると市場にいちごが出回り始めます。旬を自然環境下で栽培して最も収穫量が多い時期とするならば、いち…

春の皿には苦味を盛れ

すっかり春らしく暖かくなってきました。春の味覚といえば、菜の花やフキノトウ、ワラビやゼンマイといった山菜類が思い浮かぶ方が多いと思います。よく実家に居る頃には父親が山にまで取りにいっていました。そのときこそあまり好きではなかったですが、こ…

食味ランキングとおいしいお米の条件

日本穀物検定協会が毎年この時期にお米の食味ランキングというものを発表しています。このランキングは、専門の評価員による食味の官能試験に基づき、お米のランクを特A・A・A’・B・B’の5段階で評価するものです。食味の官能試験は「外観・香り・味・粘り・…