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Whistle Life

食と農の話題を中心に、日々の雑感をつづります。

マツタケは微生物?

 今回は微生物シリーズ第2弾です。前回は放線菌という少しなじみの薄い菌だったので,今回はもう少し身近なところで松茸を紹介します。 マツタケ   まず,そもそも松茸って微生物なの?って人がいるかもしれません。たしかに目で見て,手に取ることができる松茸は小さくはありませんね。じゃあなんで松茸が微生物に分類されているのかというと,みなさんがイメージする松茸の“姿・形”は松茸の一形態でしかないというところにあります。  これは実は松茸だけでなくきのこ全般にいえることですが,松茸というのはいろんな形態をとります。胞子の状態から細胞分裂でだんだんと大きくなり,菌糸という糸状になります(目にはまったく見えません)。菌糸が集まってくると,松茸の基(もと)を形成し,ようやく地上にきのこの状態(子実体)となってはじめてみなさんがイメージする松茸になります。この松茸から胞子が作られ,それがばら撒かれて,また同じサイクルを繰り返します。 きのこ   http://bio.hamajima.co.jp/9th/plus/chapter_11/basidiomycota/  さて,最近松茸が少なくなっているという話をよく聞きます。実際,国産の松茸ともなると,かなり希少価値が高まって高級品となっています。昔は実家の田舎でもシーズンになると松茸狩りのノボリがあがっていましたが,今はもう見かけません。    注意しなければならないのは,このことは松茸自体がいなくなっているということを意味するものではないということです。松茸は,目に見えないだけでいまも地中で菌糸の状態でいると考えられます。松茸は,実は必ずしも菌糸の状態からきのこの状態になるとは限りません。きのこ状態になるには温度や栄養などいくつかの条件をクリアする必要があるのです。   そして,日本の松林の環境が変化し,きのこになることができる松茸が減っているということです。    松茸についてはまだまだご紹介できることがあるので,今回はここまでです。次回は,きのこになることができる松茸が減っていることについて,松林と松茸の関係からもう少し深く説明したいと思います。