貸し農園を運営する京都の農業ベンチャーのマイファームが、このたび直売所と提携して、販路を確約する形での貸し農園のサービスを開始しました。
市民農園における農地の貸付は、法律でレクリエーション目的のみに限定されており、営利目的での貸し付けは禁じられています。市民農園における収穫物の販売に関しても、自家消費分を超える余剰農作物のみ、直売所等で販売してもよい、ということになっています。
ですので、「自分で作った野菜を売る」というふれこみで展開する今回のこのサービスは法律に抵触しないのかな、と疑問でした。当然そもそもこんなことを規制する法律がおかしい!という意見もあるかと思いますが、今回はそれは脇に置きます。
しかしながら、堂々と販売と名をうつだけあってマイファームもそのあたりは慎重に検討されていると言えます。まず、今回の農地の貸付けが営利目的であるかどうか、についてはサービスの説明のところに農家体験サービスと明記されており、あくまで営利目的でなく体験目的であることが強調されています。さらに余剰農産物のみ販売してよい、という部分についてもHP内でおそらくそれを念頭においた記述がみられます。
おまけに今回のサービスで借りられる農地面積の50㎡も、法律で定められる市民農園で貸し出せる面積の上限面積になっており、これも法律を意識したものになっています。
みかけは販売を前提とした貸し出しであるので、グレーな部分もありますが、基本的には法律に照らし合わせて慎重な記述が成されていると感じました。
このサービスは今までに無い斬新なサービスであると思います。法律関係について気になった部分もありますが、実は、それ以上に気になる部分もあります。それはマイファームは一体何を目指しているのか?ということです。このあたりについては次回に改めて書きたいと思います。