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Whistle Life

食と農の話題を中心に、日々の雑感をつづります。

新規就農は農地が最初で最大のハードル1

農業
農地

 今回からより具体的に新規就農の実際について紹介したいと思います。

 さて、新規就農するうえで一番のハードルは何でしょうか?それは間違いなく、就農する農地を探すことです。農地が見つからないがために就農するのが1年遅くなるということがあるくらいです。農業ほど土地に縛られる生業もありませんので一番重要なところやったりします。

 

 どうして農地を確保することが難しいのでしょうか?人によっては農地って休耕田が増えてて借り手がいなくて困っているんじゃないの?って思っている人も多いかもしれません。農地探しの難しさは大きく分けて次の2点があるように思えます。

 

 ① 農地取引の仕組みのあるなし。

 ② 休耕田になるような農地は条件が悪い。

 

1.農地取引の仕組みのあるなし。

 

 ところで、みなさんが新しく独立して店舗を構えるとしてまず何をするでしょうか。ほとんどの方が不動産屋に足を運ぶでしょう。そうすれば不動産屋さんが条件を聞き取っていくらかの物件を紹介してくれるでしょう。

 さて、農地も同じく不動産になりますが、こういった取引を仲介してくれるシステムがあまり存在していません。まれに不動産屋が農地を仲介することもあるようですが、ごく限られた場合といえるでしょう。何せ農地を農地のまま取引しても、業者にはあまりメリットがありません。

 

 ところで私は最初、農地の取引の仲介をしてくれるシステムがあまり存在しない、などという意味深な表現をしました。これは、市町村などの自治体が仲介者となって農地の貸し借りのマッチングを支援する場合があるというわけです。こうした支援をしている自治体がどれくらいあるのか現状把握していませんが、国の施策としては積極的に行政が仲介して担い手に農地を集積させていきたいという思いはあるようです。

 

 支援をしている自治体としていない自治体があるのが曲者で、新規就農者にとってはまずは行政に相談に行くという方がほとんどでしょうが、その市町村の取組方次第で協力的なところもあれば厳しいことをいわれる場合もあり、もっと言えば担当者レベルで対応が違うことも予測され、やや困惑されるかもしれません。

 実際私のところもふくめ農地情報をデータベース化・あっせんをシステム化していないようなところでは、相談があっても積極的に農地を斡旋していなかったりします。それが非協力的だとおっしゃる方もおられるかもしれませんが、ある程度やむを得ない部分もあります。

 それは、自治体職員としても助けてあげたい気持ちはあると思いますが、一方でどこの馬の骨ともわからない人を地域に紹介するのは大きなリスクです。また有機農業志望者を紹介しようと思えば相当な周囲の理解が必要です。農業はその場所で農業をすればよいというわけではなく、地域と調和する必要があるのです。そのなかで、たまたまそこに相談しに来た若者をスルーで紹介するわけにもいかないのです。ほら、不動産業者でも賃貸契約を結ぶ際には審査があります。なかなか統一の基準を作るのは難しいですが、新規就農者に一定の要件を課すことは一つの方法かと考えています。

 

 堅実な農地の探し方としては個人的には、自分で農家のところに飛び込んでいって、直談判するのが良いのではないかと考えています。自分で農地を探してきた場合には、自治体職員としても、地域の受け入れ体制に疑問は残るものの、断る理由もないでしょう。もっというと就農したいところで、農家研修などでしばらく生活し、受け入れ先に農地の斡旋をしてもらうのが一番スムーズだと考えています。

 

 おそらく農地の状況は地域によってさまざまです。地方では、比較的農地も見つけやすいし、先にあげたマッチング支援に積極的なところも多いかもしれません。一方都市近郊地域では需要も多く、なかなか見つからないことが予想されます。いずれにしても農地探しはあまり高度にシステム化されていないので、足で泥臭く稼ぐという視点が必要ではあるでしょう。

 

少し長くなってしまったので続きはまた今度書きたいと思います。