三児の父はスキマ時間でカルチャーライフ

仕事も趣味も育児も妥協しない。週末菜園家が、三児の子どもたちを育てながら、家事と仕事のスキマ時間を創って、映画や農業で心豊かな生活を送るブログ

農業って儲かるの?

 今月は何回かに渡って、新規就農について記事にしてきました。農業には様々な就農形態があることや、農地の確保がハードルになることをお伝えしてきました。

 最後は、就農されるみなさんが気になることのひとつとして、結局農業って儲かるのか?について考えてみたいと思います。今回は少し新規就農に関するデータも紹介したいと思います。全国農業会議所というところが、新規就農に関する実態を結構細かく調査しています。

  その調査で、今回の結局農業って儲かるのか?っていう疑問に対して農業で生計をたてられているか農業の販売金額といった項目がありましたのでその結果を以下に示します。

 

 グラフ4

 グラフ2

  グラフ  ご覧の通り、農業だけでは食べていけない実態がうかがえます。就農してから期間がたつほど生計が成り立っている人の割合は大きくなっていきますが、5年以上たってもその割合は4割程度ですから決して高いとはいえません。しかし一方で、企業が起業してからの存続率も設立5年で15%という話もあるので驚く数字でもないです。この調査では、農業の存続率があらわされていなかったので、なんともいえないですが。

 

 個人的に新規に就農して、独立自営で農業を営むことは個人経営の飲食店みたいなものだと思っています。なぜかこ汚い感じの定食屋さんでもほそぼそと経営を続けている。多分大もうけはしていないけど、自分が生活していくだけならそれでもやっていける。でも私達が、そういった店に入ると、もっとこうすればよいのに、とケチをつけるように、その店にはもっと大きな儲けの余地があるのです。

 農業もそうです、参入しようと思えばできますが、大もうけしようと思ったら既存のやり方だけでは、つつましく生きていくのが精一杯(当然それが悪いのではなく、農業が好き・田舎暮らしをしたいというニーズの方はそれで十分なのです)。でもそこには成長の余地は残されていると思うのです。実際、就農1年目から設けている人がいることが、うえのグラフからも分かります。

 

 生活実態がきびしいという結果でているからといって就農を辞める理由にはならないかな、と思っています。独立自営することはどんな業態であれ、リスクが伴うもので、そもそも農業が儲かるか?という問い自体が野暮だとも思います。

 

 ひとつアドバイスできることはといえば、就農の実態といっても、世の中にはかなり新規就農者の先駆けがだいぶ増えてきているということです。そしてそれに関する情報も増えてきたのかな、と。公的な機関も新規就農者向け情報やイベントを拡充していますし、新規就農者自身が発信するブログなども充実しています。自らの就農経験をkindleで出版しているというようなケースもありました。また、独立自営だけでなく、農業生産法人や会社に雇用。農業そのものではなく、野菜の流通・販売、社会貢献など就農へのかかわり方も多様化しています。

 こういった情報を活用して、ただ農業を漠然と捉えるのでなく、自分にあった農業を見つけてほしいと思います。