三児の父はスキマ時間でカルチャーライフ

仕事も趣味も育児も妥協しない。週末菜園家が、三児の子どもたちを育てながら、家事と仕事のスキマ時間を創って、映画や農業で心豊かな生活を送るブログ

鹿ヶ谷かぼちゃ供養に行ってきました。

 京野菜と寺社仏閣のつながりというのは深く、京野菜に関する伝統行事は少なくありません。

 
 今回はそのなかでも、そこまでメジャーではないけど、個性豊かな、左京区鹿ヶ谷にある安楽寺で行われる鹿ヶ谷かぼちゃ供養に行ってきたので、報告したいと思います。
 
 この鹿ケ谷かぼちゃ供養。なんといっても無料で京の伝統野菜である鹿ヶ谷かぼちゃを食べられるというから、お徳です!昔(明治くらい)は京都市民が食べるかぼちゃのほとんどは鹿ヶ谷かぼちゃだったらしいのですが、いまや市内で二軒ほどの農家しか作っていないのでとても貴重なのです。
 この供養は、鹿ヶ谷かぼちゃを食べると、中風(脳血管障害性の麻痺?)にならないという言い伝えから、毎年7月25日には地域のみなさんにかぼちゃを振る舞うという有難い行事なのですね。
 
これは行くまでにあった哲学の道でみた看板。
さきほど書いたようなことが書いてあります。

 
かやぶきの山門です。

 
 
 山門前では京野菜の販売や桂高校の生徒が鹿ヶ谷かぼちゃ復活プロジェクトとして、市内のお菓子屋とコラボして鹿ヶ谷マドレーヌなどのスイーツを販売してました。
 桂高校農学系の専攻があるのですが、科学系の高校として、すごく有名みたいですごく入学希望が多いらしい。農学系の志望者が増えるというのはなんとなく時代を反映しているのかな、と思ったり。昔は農学校とか負け組と思われていたんだろうな。
 
 
 さて、そんなことを思いつつ、中に入ると、結構な人だかり。ものすごい暑かった。でも山の麓にあるので風がとおると案外涼しい。
 

 
 
てなわけで、2,30分ほど列に並んで、かぼちゃが来るのを待ちます。
 
展示用の鹿ヶ谷かぼちゃをパシャり。

 
 
そして、いよいよ登場!振る舞い用の鹿ヶ谷かぼちゃ!
 

 
 
 味は、素朴な味わいで優しい味でした。正直美味とまではいきませんが、どこかなつかしく、お口あたりがよい感じ。カボチャといえば、今は甘くて濃厚なあれがやっぱり好まれるのかな。
 
 
 鹿ヶ谷かぼちゃ。なんといっても特徴はこのひょうたん形です。その特徴的な形から、鑑賞用としても重宝されたりしているみたいですが、このデコボコぐあいが輸送とかの面で、菊座型のかぼちゃとの市場競争に負けてしまって、どんどん栽培者も減り、二軒になってしまいました。
 
 でも、このかぼちゃ供養なんでも200年弱ほど続いている行事らしいのです。この行事のおかげで京野菜の伝統の一つが守られていると思うと感慨深いですねぇ。
 
 市場競争、大量生産、大量消費に乗らない野菜のあり方を学ぶ機会として、味以上に価値のある体験だったと思います。