待望のエム・ ナイト・シャマラン監督の最新酒。
シャマラン監督作品はエア・ベンダー(黒歴史)以外は、視聴してます。
前作「スプリット」でのラストでは、アンブレイカブルと世界が繋がっているというまさかの展開でびっくり。
さらに、エンドロール後の続編展開にびっくり。
半分冗談なんじゃないかと思える企画に思わず、吹き出してしまうほどです。
正直これ出オチじゃね?っていう感覚は否めなくて、期待と不安で言ったら、不安多めで観に行きました。
ところがどっこい、蓋を開けてみればアンブレイカブルとスプリットの世界観を二重三重に重厚にし、三部作として見事に完成させた傑作となっていました。
アンブレイカブルが発表されて19年、その間、たくさんのアメコミ原作のヒーロー映画が制作され、大ヒットを飛ばしてきました。そんな中、アンブレイカブルで提示された価値観を再評価するような形で、再び新鮮な驚きを与えながら「ヒーローとは何か?」を映像化している点。これまさに奇跡です。
興味深いのは、アンブレイカブルでヴィランとして描かれたイライジャが、今回もヴィランでありながら、感情移入させられる作りになっているところです。
ヒーローの存在の肯定という一点において、イライジャの信念が伝えられていくあのラストは感動的でした。
半分バカにして観にいった私が思いのほか泣いてしまうことになるなんて。
もちろん、シャマラン印のドンデン返しには驚かせられますし。しかも、ファンサービスとも言えるぐらい、続編であるという設定を活かした良いドンデン返しでした。
ダンの正義演出。スーパーパンチマンを倒す時の、敵なのか味方なのか分からないくらいのホラーっぽい演出に震えました。
マカヴォイ七変化は、強制人格変更フラッシュの登場でさらに磨きがかかりました。
ステイプル医師はいい雰囲気出してました。
そしてイライジャはかっこ良すぎる。
こういった映画のディテールももちろん楽しめますが、やっぱり一番の魅力はこの映画自体が持っている志のようなものです。
シャマラン恐るべしです。
ポスター/スチール写真 A4 パターン6 ミスター・ガラス 光沢プリント