三児の父はスキマ時間でカルチャーライフ

仕事も趣味も育児も妥協しない。週末菜園家が、三児の子どもたちを育てながら、家事と仕事のスキマ時間を創って、映画や農業で心豊かな生活を送るブログ

アベンジャーズ エンドゲーム。他シリーズが到達し得ない神話の領域へ。その魅力を3000回ならぬ3000文字で伝えます。

インフィニティ・ウォー公開以来誰もが待ち望んだシリーズ最終作。

期待が膨らみすぎて、正直上映中も先を観るのが怖くなるほど、不安も大きかったです。

ただ、最後まで観て、本作はただの一本の映画ではない。11年続いたマーベル映画の集大成だという事実を思い出し、その意味では、本作は控えめに言って百点満点。過去11年の蓄積を最大限に活かした大傑作。他のシリーズが決して到達することの出来ない完成度、いや完成度なんて指標で語りたくない神作品となっていたのです。

マーベルありがとう!しばらくロスになりそう。グッズとか興味なかった自分が、ハマってしまいそうなぐらいに。

 

それでは、

以下モロにネタバレでいかに神作品かを語ります。

 

異様なテンポの良さと驚きの展開に震える序盤

ホークアイが、家族とむつまじく過ごすシーンから。弓矢の方法を教える姿が愛おしい。けど、絶対嫌な予感しかしないオープニング。で、やっぱりそうなるよね、という展開。

場面変わってトニーとネビュラ。いきなり窮地に立たされてびっくりだけど、これまたいきなりキャプテン・マーベル登場でアガる。

そして、生き残り組が揃った後、そのままサノスを倒しに行こう!

って展開早くね!?

上映時間181分で、もうサノス倒しに行くとか早くね!?これでいきなり予測不能に。

そんな息つく間も無く、サノスの惑星に着くと、サノスは完全に出家してて、ほとんど抵抗されることなく、あっさり殺してしまうというこれまたびっくりな展開。

サノスを倒すことが何の解決にもならないという絶望とどちらかというと無抵抗なサノスを殺してしまった胸くその悪さのみが残ります。

 

タイムトラベルネタで不安になる中盤

物語は5年後まで進み、ここからは少し不安になるポイントが続きます。

ほとんど説明もなく現代に戻ってくるスコットラング。タイムトラベルを提案し、また提案を受けたトニーも割とあっさりとタイムトラベルの理論を確立してしまいます。これには流石に御都合主義では、との懸念は膨らみます。

でも今から思えば、繰り返し過去の映画ネタでタイムトラベルの説明があったので、製作陣も折り込み済みなのと、その後の神展開を踏まえると、もう生意気なこと言ってすみませんって気持ちになります。

 

そしてこのあたりから、コメディな展開が増えます。特に、ソーが、引きこもりの酒びたりでフォートナイトしてるとか、誰が予測できるでしょう。劇場でもこのあたりが一番受けてたかも。

コメディとシリアスのバランスが良いのもプラスに働きながら、それぞれの作品世界のテンションが損なわれてないのがすごいです。

 

感情が情報に追いつかないタイムトリップ

もう、このあたりからは書くことが多すぎてどうしよう。とにかく最高!マーベル愛に溢れたシーンが多すぎて、感情に 情報が全く追いつかない汗

なんといっても、タイムトラベル。タイムトラベル批判的に思ったことを悔いるほどの神展開がここで登場します。過去に戻ってサノスを倒すのでなく、過去に戻ってインフィニティ・ストーンを手に入れ、失われた命を取り戻す。単に過去に戻るのでなく、それぞれインフィニティストーンが登場した過去の作品世界へ戻る。つまりマーベル映画歴史を振り返る展開となるのです。ファン垂涎のシーンが満載です。

イチオシはウィンターソルジャーのエレベーターでの名アクションシーンのオマージュ。「ヒドラ万歳」でピンチを切り抜けるとか上手く出来すぎていて泣けます。

あとはガーディアンズオブギャラクシー、あのオープニングをもう一回こんな形で観られるなんてまじ震えるし、笑えます。

トニーとハワードの邂逅は言うに及ばずでしょう。そう、今回のアベンジャーズは、トニースタークの物語でした。アベンジャーズの集大成でありながら、きっちりと個々人の物語を完成させているのは完成度を高める一因になってます。

 

大団円の終盤

そしてサノスとの最終決戦。

アイアンマン、キャップ、ソー VS サノス。今から思えばこれがIWでは見れなかったけど、本作では描かれます。サノスやっぱり強かった。肉弾戦でボコボコにしている感じ、強さがちゃんと伝わりました。特に、キャップの盾破壊がサノスの強さを表しています。

そしてピンチに登場する、ストレンジたちからのアベンジャーズ アッセンブル!失禁モノです。

言われてみれば、シビル ウォー以降ずっとアベンジャーズはバラバラでした。続々と集まるヒーロー達に胸が震える歴史に名を残す名シーンです。

最終決戦も、あくまでサノスとの対決でなく、インフィニティガントレットの争奪に焦点が絞られます。そのため、各ヒーローの見せ場がちゃんと分かりやすく用意してあって、すばらしかった。

キャプテンマーベルの取り扱いも最高でした。

マーベルに美味しいところで活躍させる一方でマーベル頼みにしていないところに好感持てます。サノスがマーベルをパワーストーン使って追い払うという理屈もうまく演出されていました。

ストレンジ、アイアンマンのアイコンタクトからのシーンにも震えました。後半はもう、震えすぎて常に震度1です。

アイアンマンのあのラストセリフは完璧でしょう。アイアンマンの指パッチンには批判的な記事も見かけましたが、個人的にはむしろ正解だと思います。なぜなら、あの指パッチンのガントレットは、アイアンマンが作ったものだから。

自分でガジェットを作ると言うのはアイアンマンシリーズでずっと描かれてきたことです。最後自分で作ったガントレットでインフィニティストーン、こんな美しい終わり方あるでしょうか?

サノスの大義に対して、あくまでサノスを倒すことでなく、失われた命を取り戻すこと。

そのことにヒーローが動くということで、あんな舞台立てでありながら、うまく力と力のぶつかり合いを避けています。

 

涙なしにみられないエピローグで神話へ

もうここからは、涙なしでは見れなかったです。トニースタークの葬式シーン。関わった人たちを順番に映していくカメラワークがまず最高。もうアイアンマンの死を悼むと同時に役者トニースタークの卒業式にも感じられました。フィクションと現実の状況が重なったイメージ。また、キャップ周りの話も良かった。最後キャップに自分の人生を生きさせたのは感慨深かった。キャップ幸せになって良かった。こんなヒーロー映画あります?個人の物語の帰結を描く、最高の終わり方でしたね。

 

これでも語りきれてませんが、作品を通した殴り書きとも言える感想でした。

本当に、マーベル映画11年の積み重ねがなければ、なし得なかった。いや積み重ねがあったとしても、それをもはや歴史とも言うべき「過去作品」に焦点を当てることで、他シリーズにはみられない比類なき大団円を達成していると思います。しかも単なる回想シーンでなく、過去の物語をそのまま構成により取り込むことで、過去作品の伏線を回収する。見事です。

 

ここまでの完成度は、後にも先にも無いような気がします。ドラマシリーズですら、難しいのでは。リアルタイムでこの傑作に遭遇できたことに感謝感激です。

 

本作を観ることで過去作品をもう一度振り返りたくなる。ディズニーデラックス登録する人が多くなりそうです。

 

MCUよ、本当にありがとう!

アベンジャーズ (字幕版)