三児の父はスキマ時間でカルチャーライフ

仕事も趣味も育児も妥協しない。週末菜園家が、三児の子どもたちを育てながら、家事と仕事のスキマ時間を創って、映画や農業で心豊かな生活を送るブログ

2013-01-01から1年間の記事一覧

ボルバキアの人間社会への応用

前回までのエントリのなかでいろいろなボルバキアの面白い特徴を紹介してきましたが,最後はこのボルバキアの特性を利用して人間社会に役立てようという研究を紹介します。 ○ フィラリア症対策 フィラリア症とはフィラリアと呼ばれる寄生虫によって引き起こ…

進化を加速させるボルバキア

さて、前回からシリーズでボルバキアについて紹介してきました。前回まではボルバキアの恐ろしい性を支配する能力について紹介しましたが、それ以外にもボルバキアは共生微生物として語られるネタをたくさん持っています。 ○種間での感染のひろがり 私達が…

性の支配者ボルバキア

前回は興味深い共生の事例として節足動物に寄生するボルバキア、その宿主の性を支配する4つのシステムがあることを伝えました。この4つのシステムを使って、メスの卵を通じて世代を超えて拡散していくボルバキアの戦略を引き続き紹介したいと思います。 …

宿主の性を支配する寄生微生物ボルバキア

私が微生物に興味をもったのは目に見えない微生物の働きによって目に見える現象がおこることにあります。特に微生物と他の植物や動物の共生の事例というのは面白いです。マメ科の植物の根には根粒というこぶのようなものが見られますが、その根粒の中には微…

魔法少女まどかマギカは見ごたえ十分なダークSF

魔法少女まどか☆マギカ Blu-ray Disc BOX(完全生産限定版) (2013/12/25) 悠木碧、斎藤千和 他 商品詳細を見る 魔法少女まどかマギカは、TVシリーズ放映中から職場の先輩に勧められてはいましたが、いわゆる萌え絵に対して抵抗感があったので結局観ずじまい…

減反の見直しを迎えて検討すべきいくつかの点

最近、減反見直しの検討に入ったと連日ニュースで報道されていて、農業関係者の間ではかなりのインパクトを持って受け止めています。減反が見直されるとなれば、1970年代から続いてきた戦後農政の大転換ということになります。ここ数年、TPPに代表され…

農業って儲かるの?

今月は何回かに渡って、新規就農について記事にしてきました。農業には様々な就農形態があることや、農地の確保がハードルになることをお伝えしてきました。 最後は、就農されるみなさんが気になることのひとつとして、結局農業って儲かるのか?について考…

キレイゴトぬきの農業論

キレイゴトぬきの農業論 (新潮新書) (2013/09/14) 久松 達央 商品詳細を見る 本書は、有機農業に対する一般的な認識を誤解と断じ,シンプルな言葉でわかりやすく伝えているという点で,毎日野菜を食べるすべての人にとって必読の書であります。そしてこの本…

新規就農シリーズ 誤解される就農のイメージ

新規就農シリーズ第4弾ですが、今回は農地以外の新規就農するところに焦点を当てつつ、新規就農ってなんとなくハードルが低いイメージでみられることの誤解について語りたいと思います。 まずは農業するうえで、ハードルとなる部分が前回挙げた農地以外に何…

新規就農は農地が最初で最大のハードル2 休耕田が増えている!の実際

前回新規就農するうえで一番のハードルは農地だとお伝えしました。前回のエントリでは、農地確保がハードル!という意見に対して農地って耕作放棄地が増えてて借り手がいなくて余っているんじゃないの?って自分ツッコミを入れながらも、それに応えずに終わ…

新規就農は農地が最初で最大のハードル1

今回からより具体的に新規就農の実際について紹介したいと思います。 さて、新規就農するうえで一番のハードルは何でしょうか?それは間違いなく、就農する農地を探すことです。農地が見つからないがために就農するのが1年遅くなるということがあるくらいで…

新規就農について 1

今回からは新規就農特集として,私が新規就農者の方々に触れたり,本で調べたりする中で,感じたことをシリーズ的にまとめていきたいと思います。 まず,第1回目は,「新規就農っていってもどんな農業を目指すのかが大事」って話です。 これから新規就農を目…

マイファームの目指すところ

自分で作った野菜を売る,というマイファームの新サービスについて、前回は法律との兼ね合いについて記述しましたが,今回はこのサービスにみるマイファームの目指すところについて考察したいと思います。 今回のサービスにおいて,マイファームが,趣味レ…

自分で作った野菜を売る、マイファームの新サービス

マイファーム、作物販路を保証 農地の貸し出しで 株式会社マイファーム 貸し農園を運営する京都の農業ベンチャーのマイファームが、このたび直売所と提携して、販路を確約する形での貸し農園のサービスを開始しました。 市民農園における農地の貸付は、法律…

ネット選挙の感想

去る7月21日に参議院選挙が行われ、自民党が大勝しましたが、今回の選挙はネット選挙解禁ということでも話題になりました。 今回はネット選挙について感じたことを述べようと思っていますが、まず最初に確認しておくべきことは今回のネット選挙解禁はネット…

農業分野の新しいつながり

今農業の現場では,若手農業者を中心に新しい「つながり」を生む活動の動きがみられます。この新しい「つながり」とは,これまでの地域社会にみられた「地縁」や「血縁」に代わる,志をともにするもの同志の交流や連携であると感じています。 そもそも農業…

ライフオブパイを観るべき三つの理由

ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日 2枚組ブルーレイ&DVD (初回生産限定) [Blu-ray] (2013/06/05) スラージ・シャルマ、イルファン・カーン 他 商品詳細を見る 少年と動物が出てくる映画は数多くあると思いますが、今回のこの映画はそれまでの「少年と…

コミュニケーションの場としての直売所

先日東京を訪れた際、青山の国連大学前のファーマーズマーケットにいってきました。 都市部の直売所というものがどのように運営されているのか確認したかったのです。 日曜日のお昼頃に行きましたが、なかなかの賑わいでした。若者など子育て世代が多かった…

農業所得倍増計画は誰のための政策か

安部総理が先日、アベノミクスの第三の矢である成長戦略として、農業所得の倍増計画を打ち出しました。野心的な政策だと言われている部分もありますが、政策の中身をみると今まで議論されていた内容であることもあり、本当に出来るのかなぁ、と思ってしまい…

昆虫食入門

国連が昆虫食を推奨、人気の8種とは? 私が、昆虫食に興味を持ったのは、FAOが昆虫食を推奨するこの記事を読んだときです。私たちが普段タンパク源として摂取している牛や豚は、エサ・土地・水を大量に消費し、育てるのに高いコストがかかります。それにくら…

悪の教典

悪の教典 DVD スタンダード・エディション (2013/05/24) 伊藤英明、二階堂ふみ 他 商品詳細を見る さわやかで清潔感のあるあの伊藤英明が、高校生を殺しまくるサイコパス役を演じたことで話題となった本作。私もはじめて予告を観た時はかなり興奮したのを覚…

農業・農村の多面的機能

農業とは,言うまでも無く,人間が生きていくために必要な食料を生産する産業です。そして日本には,その農業を主な産業としている“農村”というものが存在しています。農村においては,集落の高齢化が著しく,また後継者もいないため,農業の衰退が問題視さ…

進化論の挑戦

進化論の挑戦 (角川ソフィア文庫) (2003/01) 佐倉 統 商品詳細を見る まえがきにおいて筆者は、つぎのように述べています。 自然科学だけでは自分たちのことを知るのは不十分だ。小説の方が生物学よりはるかに雄弁に、人間の心理や感情や社会について語って…

米は日本人の精神的土台?

日本の農業:改革すれば世界と戦える 日本農業の記事を読んでいたら、気になるコメントがありました。それは渡部恒三氏による「米は日本人にとっての精神的土台」。というものです。それでもって、TPP加入による米価格の低下からの生産量減少に反対をし…

コズモポリス

コズモポリス (新潮文庫)(2013/01/28)ドン デリーロ商品詳細を見る こんなに面白そうな映画やのに、私が観た映画館ではカップルシートが全部で9席だけのシアターでの上映だったし、公開1週間後には1日に2回しか上映されない、とか人気があるとはいえないよ…

農業と太陽光発電の共存ーソーラーシェアリング

支柱を立てて営農を継続する太陽光発電設備等についての農地転用許可制度上の取り扱いについて 平成25年3月31日農林水産省が上記タイトルの通知文を公表しました。 支柱を立てて営農を継続する太陽光発電とは何でしょうか?おそらく字面だけではどんな…

想像力の爆発!-千年女優

今敏監督の作品はこの作品以外はすべて観ていてどれも面白かったけど、最後に見たこれが一番好きでした。 この映画は、主役である女優千代子の人生を、製作プロダクションの社長とカメラマンが聞き役となって回想する映画です。ある日偶然出会った男(鍵の…

トランセンド法とTPP

最近職場で協働の「場」づくり研修というものを受けました。 協働の「場」づくりとは、課題解決や企画会議などの会議の場においてアイデアが活発に出されたり、議論が円滑に進めるにはどうすればよいかなどを最新の理論やワークショップを体感しながら学ぶと…

「日本文化の論点」と農村社会

日本文化の論点 (ちくま新書) (2013/03/05) 宇野 常寛 商品詳細を見る 最近よく名前を聞く宇野常寛氏の新作ということで読みました。なかなか色々な面でなるほど頷かさせられる本でした。一方で、最後のAKB48論は確かになるほど!だし、「21世紀文化のゆく…

ジャンゴ 繋がれざる者

タランティーノ監督映画作品ということで見てきました。 タランティーノ監督の映画というと、映画マニアによる映画マニアのためのマニアックな映画というイメージがあったので、今回もタイトルといいあのポスターの独特の雰囲気やジャンルをみるに、僕でも十…