農業
日本穀物検定協会が毎年この時期にお米の食味ランキングというものを発表しています。このランキングは、専門の評価員による食味の官能試験に基づき、お米のランクを特A・A・A’・B・B’の5段階で評価するものです。食味の官能試験は「外観・香り・味・粘り・…
最近、減反見直しの検討に入ったと連日ニュースで報道されていて、農業関係者の間ではかなりのインパクトを持って受け止めています。減反が見直されるとなれば、1970年代から続いてきた戦後農政の大転換ということになります。ここ数年、TPPに代表され…
今月は何回かに渡って、新規就農について記事にしてきました。農業には様々な就農形態があることや、農地の確保がハードルになることをお伝えしてきました。 最後は、就農されるみなさんが気になることのひとつとして、結局農業って儲かるのか?について考…
新規就農シリーズ第4弾ですが、今回は農地以外の新規就農するところに焦点を当てつつ、新規就農ってなんとなくハードルが低いイメージでみられることの誤解について語りたいと思います。 まずは農業するうえで、ハードルとなる部分が前回挙げた農地以外に何…
前回新規就農するうえで一番のハードルは農地だとお伝えしました。前回のエントリでは、農地確保がハードル!という意見に対して農地って耕作放棄地が増えてて借り手がいなくて余っているんじゃないの?って自分ツッコミを入れながらも、それに応えずに終わ…
今回からより具体的に新規就農の実際について紹介したいと思います。 さて、新規就農するうえで一番のハードルは何でしょうか?それは間違いなく、就農する農地を探すことです。農地が見つからないがために就農するのが1年遅くなるということがあるくらいで…
今回からは新規就農特集として,私が新規就農者の方々に触れたり,本で調べたりする中で,感じたことをシリーズ的にまとめていきたいと思います。 まず,第1回目は,「新規就農っていってもどんな農業を目指すのかが大事」って話です。 これから新規就農を目…
自分で作った野菜を売る,というマイファームの新サービスについて、前回は法律との兼ね合いについて記述しましたが,今回はこのサービスにみるマイファームの目指すところについて考察したいと思います。 今回のサービスにおいて,マイファームが,趣味レ…
マイファーム、作物販路を保証 農地の貸し出しで 株式会社マイファーム 貸し農園を運営する京都の農業ベンチャーのマイファームが、このたび直売所と提携して、販路を確約する形での貸し農園のサービスを開始しました。 市民農園における農地の貸付は、法律…
今農業の現場では,若手農業者を中心に新しい「つながり」を生む活動の動きがみられます。この新しい「つながり」とは,これまでの地域社会にみられた「地縁」や「血縁」に代わる,志をともにするもの同志の交流や連携であると感じています。 そもそも農業…
先日東京を訪れた際、青山の国連大学前のファーマーズマーケットにいってきました。 都市部の直売所というものがどのように運営されているのか確認したかったのです。 日曜日のお昼頃に行きましたが、なかなかの賑わいでした。若者など子育て世代が多かった…
安部総理が先日、アベノミクスの第三の矢である成長戦略として、農業所得の倍増計画を打ち出しました。野心的な政策だと言われている部分もありますが、政策の中身をみると今まで議論されていた内容であることもあり、本当に出来るのかなぁ、と思ってしまい…
農業とは,言うまでも無く,人間が生きていくために必要な食料を生産する産業です。そして日本には,その農業を主な産業としている“農村”というものが存在しています。農村においては,集落の高齢化が著しく,また後継者もいないため,農業の衰退が問題視さ…
日本の農業:改革すれば世界と戦える 日本農業の記事を読んでいたら、気になるコメントがありました。それは渡部恒三氏による「米は日本人にとっての精神的土台」。というものです。それでもって、TPP加入による米価格の低下からの生産量減少に反対をし…
支柱を立てて営農を継続する太陽光発電設備等についての農地転用許可制度上の取り扱いについて 平成25年3月31日農林水産省が上記タイトルの通知文を公表しました。 支柱を立てて営農を継続する太陽光発電とは何でしょうか?おそらく字面だけではどんな…
最近職場で協働の「場」づくり研修というものを受けました。 協働の「場」づくりとは、課題解決や企画会議などの会議の場においてアイデアが活発に出されたり、議論が円滑に進めるにはどうすればよいかなどを最新の理論やワークショップを体感しながら学ぶと…
本日、安部総理大臣がTPP交渉参加を表明しました。 昨日のニュースでは、政府試算によるとTPP加入によって農業生産額は3兆円減、とも報じられていました。日本の農業総生産額は8兆円なので、3兆円となるとなかなかのインパクトになります。しかしながら…
最近、EUでは新しい植物育種技術(New Plant Breeding Techniques)についての報告書がまとめられました。 その中で取り上げられているのは、遺伝子を改変した痕跡が全く残らない遺伝子組み換え技術が色々な形で開発されてきていることです。今回はその中の…
里山・里海を中心に持続的な農業が取り組まれてきた能登地域,「トキと暮らす郷づくり」として生物多様性保全型の農業が認められた佐渡地域が昨年6月,世界農業遺産に認定され,メディア等でも注目を集めました。 ジアス(GIAHS:世界農業遺産)とは、FAO(…
NHKのクローズアップ現代にて特集が組まれていました。ハンターというのは、いわゆる猟師さんのことで、趣味でシカやイノシシなどを狩猟する人たちのことです。趣味というと少し語弊があるかもしれません。古くから山間部地域においては、動物タンパクの確…
強まる穀物自給率向上の声 進む都市化 農業人口、耕地面積の減少危惧 上記のニュースのように最近は中国でも日本と同じように食料自給率を向上しようという動きがあるようです。 記事の中で,食料自給率向上に目を向けなければならない理由として次のように…
今日は農業の病害虫防除の考え方として最近とりあげられることの多いIPM(Integrated Pest Management)について紹介します。 IPMは直訳すれば、総合病害虫防除と言います。FAOが出している定義としては以下になります。 農作物に対する有害生物制御に応用…
昨年の選挙では、日本維新の会やみんなの党が農業政策を語る際に、強い農業をつくるためには農協の地域独占を変えていく、ということを主張していました。 さて、農協の地域独占とはいったいなんなのでしょうか。大きく批判されているのは、主に次の2点で…
選挙が終わりました。今回は自民党が政権を取ったことによる農林行政への影響について、考えてみたいと思います。 まず、民主党の目玉政策であった戸別所得補償はどうなるか?民主党の中では、子ども手当と並んでバラ撒きと批判の多いこの政策。 この政策が…
マメ科の植物と共生して、窒素固定を行う根粒菌。これだけ聞くと農業への応用に可能性を感じますね。しかしながら現実はなかなか難しい課題があるようです。 ひとつにはそもそも田畑に根粒菌が存在している場合、根粒菌の接種の効果はいまひとつになるとい…
今回は根粒菌を紹介してみたいと思います。 根粒菌、高校で生物を選択した方なら聞いたことのある名前でしょう。根粒菌はマメ科植物と共生する微生物です。どのように共生しているかというと、根粒菌は植物の根っこにちいさなコブのようなもの(=根粒)を…
限界集落の真実: 過疎の村は消えるか? (ちくま新書) (2012/01/05) 山下 祐介 商品詳細を見る この本で取り上げられる過疎の問題は、農業の分野と密接に関係しています。 限界集落と呼ばれるもののほとんどは、農業や林業が主な産業だからです。 ですから、…
植物工場事業を廃止 シーシーエス、収穫量下回る フェアリーエンジェルの植物工場プロジェクト解散のニュースは,私にとって結構衝撃でした。 数年前から植物工場はかなり注目されており,特にフェアリーエンジェルはメディアにも取り上げられていました。そ…
モンサントに「2011年の最悪の企業」の烙印 モンサントに「2011年の最悪の企業」の烙印 | カレイドスコープkaleido11.blog111.fc2.com モンサントという企業をご存知でしょうか?アメリカの農業・化学メーカーで作物の種子や農薬を製造しています。 日本では…
今回は耕作放棄地について考えてみたいと思います。耕作放棄地とは文字通り耕作が放棄された農地のことを言い,現在日本では,山間部の集落を中心に後継者不足・野生鳥獣害を理由に耕作放棄地が増加傾向にあります。 この耕作放棄地問題ですが,結構誤解さ…