三児の父はスキマ時間でカルチャーライフ

仕事も趣味も育児も妥協しない。週末菜園家が、三児の子どもたちを育てながら、家事と仕事のスキマ時間を創って、映画や農業で心豊かな生活を送るブログ

魔法少女まどかマギカは見ごたえ十分なダークSF

 
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 魔法少女まどかマギカは、TVシリーズ放映中から職場の先輩に勧められてはいましたが、いわゆる萌え絵に対して抵抗感があったので結局観ずじまいでした。しかし今回新編が劇場公開されていて、ネットでも話題になっていたのでちょっと見てみようと劇場版の前後編を観ました。

 

 いやこれがなかなか、クールな異世界描写と次の展開が気になるストーリー仕掛け、うすっぺらくないテーマなど見ごたえ十分な良作でした。

 

 特に劇場版でいうところの前編はすばらしかったです。マミさん首ちょんぱシーンは一気に画面に釘付けにされました。いや、さすがにこの展開は読めなかったですし。あと、魔女誕生の真実も、鳥肌ものでした。あとは魔女シーンですね、あの萌え絵と質感の異なる異世界の描写はすごく不気味で、不安を駆り立てられるものでした。

 

 が、完璧なアニメかと言われると正直アラも目立つ部分も多いです。特に後編が残念でした。もう少し工夫できたのではないか、と。まずわりと早々に明らかになるほむらちゃんのループのくだり。あのあたりから、突然回想モードというか、むしろ説明モードになるので、前編からの一連のストーリーの流れがぶった切られてしまいます。しかも、真相が明らかになってしまうとその後の物語を進める原動力が少し弱くなっちゃってたように感じます。説明台詞が多くなるので、ひとりひとりの心理描写の積み重ねというよりも、プロットをなぞるようなイメージになるのです。どうせワルプルギスの夜の頃には、ほむらちゃんやきゅうべえに時間遡行者であることはバレているので、もう少し真相解明は最後の方に引っ張って、まどかが何らかの形でループしていたことが判明するという形やったらまだ自然な流れでストーリーを進めるのかな、といったところで少し残念ではあります。

 

 とはいえ、このような論争がある時点で良作だと思いますし、すこし観ず嫌いだった萌え系アニメ(こんなジャンル分けしたら怒られる?)も見過ごせない!と思わせた時点で企画の成功なのではないでしょうか。繰り返しですが本当に魔女シーンは良かった。もっといろんな魔女見てみたいなぁと思ったのです。

 

 ところで、ところどころ魔法少女の能力などが、ジョジョっぽいのが気になってました。ほむらちゃんは時を止めたり、都合よく時間を遡るのはバイツァダスト。希望の分だけ絶望が訪れるというのは、7部の聖なる遺体の能力ですし。って考えすぎか。