三児の父はスキマ時間でカルチャーライフ

仕事も趣味も育児も妥協しない。週末菜園家が、三児の子どもたちを育てながら、家事と仕事のスキマ時間を創って、映画や農業で心豊かな生活を送るブログ

《ドラマにみる食と農》いつになくシリアスな展開で大きな感動を呼ぶ深夜食堂第5話

深夜食堂第5話のレポートです。

 

今回は、雀士の大上と大上が別れた女に押し付けられた男の子が、真に親子になるまでを描いたエピソードです。

大上を演じるのは、豊原功輔、実力派俳優です。

 

今回は夜の世界に生きる人々が登場するので、全編に渡ってシリアスな雰囲気が漂っています。特に麻雀を打つシーンでは、一触即発と言いましょうか、かなりの緊張感です。タバコを燻らせながら麻雀を打つ豊原さんの姿に痺れた人は多いのではないでしょうか。

 

子を持つ親である私にとって、今回登場する大上の子供(といっても登場時には認知されていません。)の境遇は決して恵まれたものではありません。

大上が麻雀を打つ間は、「めしや」で一人待たされます。

そこに、キャバクラ嬢ミドリがめしやの客として登場。恵まれない境遇にあるもの同士、心を寄り添い合う存在になっていきます。

彼女は彼にとっての救いになる予感を感じさせる展開でした。

 

しかしながら、さすが深夜食堂。最後にもう一個踏み込んだ形に展開します。

詳細は省きますが、最後大上の息子は、父親を選びます。

彼はミドリが優しくしていたのは、彼女自身の都合でしかない、自分の人生にずっと寄り添ってくれる存在ではないと悟っていたのです。

彼にとって、親父こそが世界であり、親父は決して自分が諦めなかったことで父親に全幅の信頼を置いていたのです。

大上は、客観的に見れば決して褒められた生活はしていません。しかしながら、息子にとってはそれでも、自分を守ってくれる唯一で誇らしい存在だったのです。

 

それは、大上が真っ当な仕事に就いた後、息子が麻雀を打つシーンで表現されていました。

しかしながら、25分程度という短い再生時間で恐ろしいほど濃密な人生模様を描く深夜食堂やっぱり恐るべしです。

 

 

映画「深夜食堂」