今回の腹ペコフィルのグルメ旅は、アメリカルイジアナ州の街ニューオーリンズです。
このシリーズでは、ベトナム、タイ、イスラエル、ポルトガルが旅の舞台となってきました。当たり前かもしれませんが、日本から近いアジアでは、事前に食文化のイメージがありますが、そこから離れるほど、どんな食文化があるのか想像もつかない状態で番組を観ることになります。
そう言う意味では、今回のようなアメリカの都市については、その最たるもので、なんならアメリカでは食の文化が貧困なのではないかという偏見を持っているほどです。
今回のエピソードでは、そういった偏見が見直されることに。
地域や伝統、習わしというものが今回のキーワードとしてあるような気がします。
例えば、冒頭のユダヤ教の祭日の一つ、過越の祭。家庭でのホームパーティーのシーン。フランス・ポルトガル・スペイン・アメリカ・イタリア等の融合したクレオール料理の一つレッドビーンズ・ライス。
魚の詰め物の料理でユダヤ教の安息日の定番ゲフィルテフィッシュ。番組では、詰め物が大きなマスに本当に詰められていて見た目のインパクトがすごくアレンジしたものが登場していました。
これも見た目のインパクトは凄いけど、年配には祖国を思い出すと言う伝統ある料理。
また、後半では70年以上、ガンボ(※)を作り続けてきたおばあちゃんも登場します。
ガンボはアメリカ合衆国南部メキシコ湾岸一帯に浸透している料理である。基本的には濃いスープストック、肉または甲殻類、とろみ成分、および「聖なる三位一体」と呼ばれる野菜(セロリ、ピーマン、タマネギ)で構成される。伝統的にガンボは、米にかける形で供される。四旬節の際のガンボ・ザーブ (gumbo z'herbes) という緑色のガンボも存在する。
これら全てが、ニューオリンズの伝統料理といえ、豊かな食文化があることが思い知らされました。
街の雰囲気も良いです。鉄細工の建物も魅力的。
そんな雰囲気のある街並みをパレードでたくさんの仮装した人が練り歩く、街全体が盛り上がっているのは街ゆく人たちは皆一様に楽しそう。
ジャズ音楽がその雰囲気がさらに掻き立てられます。
復興は、マイナスをゼロにすることではない。以前よりもさらに前に進むことだと言います。その時に、過去当たり前であった地域や伝統文化を見つめ直すきっかけになる。
そして、きっとアメリカの街、一つ一つにそのような文化がある。
そんなことを考えさせられたエピソードでした。