三児の父はスキマ時間でカルチャーライフ

仕事も趣味も育児も妥協しない。週末菜園家が、三児の子どもたちを育てながら、家事と仕事のスキマ時間を創って、映画や農業で心豊かな生活を送るブログ

ヒッチコック「サイコ」が今でも面白いわけ

映画好きを語るならばヒッチコックの一作でも観ておかないと、と「サイコ」を鑑賞。古い作品でありながら、(色んな意味で)あっと驚くストーリーで印象深いシーンに溢れた名作です。確かに、練られた脚本とか、映画ならではの映像表現、なんてのは現代の方がよっぽど卓越しています。でも、恐怖や緊張を煽る演出は、今観ても面白い。例えば前半と後半で物語の様相が大きく変わること。はじめお金を持ち逃げしたことがバレるかバレないかのサスペンスだったのが、急に主人公級人物があっさり殺される。だから観てる方としたら、あれ?これから誰に感情移入すればいいの?ってなるわけです。そうこうしてると今度は殺害現場のモーテル経営者が殺人の隠蔽工作が始まり、ますます行き先不透明になって、最後のアレですから。

オチについては、この手のオチは色々観てきたから衝撃でもないけど、モーテルでの会話はオチが分かってから振り返ると面白い。お前、マザーファッカーなのマザコンなのどっちよ?って、あとは、オチの前にお母さんを抱いて抱えるシーンを挟んでいるのが絶妙にミスリードになっててうまいなぁって。

あとは、演出の部分。車の逃避行が社長に見られるとか、執拗に追いかける警官とか、終わってみれば物語の本筋とは関係ないのに無駄に不気味なシーンもあるし、他には、秒で殺される登場人物たち、沼に落ちていく車などシーンの細部を語りはじめたら枚挙にいとまがないので、2回目以降友達とワイワイ観るのがオススメです。