三児の父はスキマ時間でカルチャーライフ

仕事も趣味も育児も妥協しない。週末菜園家が、三児の子どもたちを育てながら、家事と仕事のスキマ時間を創って、映画や農業で心豊かな生活を送るブログ

子どものほくろは未熟な親のサイン

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私の娘、レイちゃんは現在6歳。3人兄妹の長女です。

彼女の、頬には大きなほくろがあります。

 

ほくろを見ると、罪悪感に駆られることがあります。

私のせいで、レイちゃんの頬には大きなほくろができてしまったのでないか?

 

将来その頬のほくろをチャーミングポイントだと思ってくれるなら、ありがたい。

でも今後成長につれてほくろが大きくなって、レイちゃんがそのことで悩んだりするのであれば耐え難い。

ほくろ除去することを考えないと、って思っています。

 

生後1ヶ月で京都音博へ

 

なぜ、レイちゃんの頬にほくろができてしまったのか。

本当のところは誰にも分かりません。ほくろの出来不出来なんていうのは、多分いろんな偶然が重なってできるもんだと思ってます。

 

それでも、私にはちょっと思い当たる節があって、それでたまに思い出してしまうのです。

もしかしたら、あの時のことがほくろができた原因だったんでないかって。

 

あの時のことが原因だとするならば、レイちゃんのほくろは、私がまだ未熟な親だった頃のサインに思えてくるのです。

 

このお話は自分への戒めでもあり、これから初めての子育てを頑張ろうとする人に向けてのエールでもあります。

 

あれは、レイちゃんが生まれて1ヶ月過ぎくらいの頃だったと思います。

 

2013年の9月下旬。

私の好きな音楽バンド「くるり」主催の音楽フェス「京都音楽博覧会」に参加しました。

妻とレイちゃんの3人です。

 

今から思えば、無茶な話でした。

3人育ててきた今なら、あれがどんだけ無茶なことだったか分かります。

 

良い場所を取るために、朝早くから並びました。

チケットと引き換えに入場用のリストバンドをもらいました。

チケット受付と会場までに距離があったので、走って会場に向かいます。良い場所を取るためです。その時レイちゃんは、抱っこ紐で抱かれて胸の前にいました。

 

走ると、上下に飛び跳ねるような感覚になって、レイちゃんは喜んでいました。

何も分からずに屈託のない笑顔を見せてくれました。

京都音楽博覧会の良いところは、のんびりとした雰囲気なところ。

登場するアーティストもアコースティックな編成で音楽を演じることが多く、会場である梅小路公園の緑あふれる景色と相まって癒しになっています。

MCの合間に、たまに鳴る蒸気機関車の「ポー」っという汽笛が、参加者の表情を崩してくれます。

 

そんな自然環境溢れる雰囲気、客席もレジャーシートを敷いて鑑賞できることもあって、生まれて1ヶ月とちょっとのレイちゃんを連れていくことを決行しました。

 

でもあくまで野外フェスです。1日ずっと、レイちゃんの機嫌が持つわけありません。1ヶ月なんて、ずっと寝たり起きたりの生活ですし、母乳も欲しがります。

 

そのあたりは見越して車で来場していたので、休憩の合間に、妻に車で母乳や寝かしつけをしてもらっていました。

なかなか気を揉むこともありましたが、フェスの最終大トリのくるりの演奏の間だけは、やっぱり抱っこ紐の中で眠ってくれていました。

 

だから最終的には、私も妻も大満足で帰りました。

 

娘に訪れた異変

 

ところがです。

 

その日から、2、3日の間ずっとレイちゃんの機嫌の悪い日が続いたのです。

お乳を与えても、寝かしつけようとしてもレイちゃんはなかなか機嫌がよくならず、ずっとグズグズとしていました。

いつものパターンであれば、抱っこ紐でレイちゃんをおぶってあげると寝てくれるパターンなのですが、この時ばかりは全然効きませんでした。

 

それで困っているところに妻が気づきました。

 

「この子最近うんちしていないかも」

 

うんちくらい2、3日出ないことだってあるんじゃないか?

そう思う人もいるかもしれません。

 

赤ちゃんというのは、生まれてから、健康観察をするため、母乳やおしっこ、うんこの記録をつけたりします。赤ちゃんの頃は結構な頻度でうんちをします。

生まれてから1ヶ月少しコツを掴んできたのもあってか、うんちの回数を正確に記録できていませんでした。そういえば、うんちをしていないことに気づいたのです。

 

赤ちゃんの頃はまだ、腸の発達が未熟です。

大人であれば、便意をもよおしたら、ゴロゴロと腸を動かして体の外に出す働きをします。

赤ちゃんはまだ、そのあたりが未発達なので、便秘しやすいのです。

 

だから、そんな時は綿棒でお尻をツンツンと刺激してあげます。

これが私はすごく苦手でした。

赤ちゃんとはいえ、肛門に綿棒を突っ込むというのは気が引ける作業です。

 

ただし、効果はテキメンです。

 

ブボっという音を立てて、うんちが排出されました。

 

これでスッキリしたのか、レイちゃんの期限は元に戻りました。

うんちと共に、お腹に溜まっていたストレスが外に出されたのでしょう。

ほっと、一安心でした。

 

 

でも、便秘になるほどのストレスとはなんだったんでしょう。

思い当たることがありました。

京都音博です。

大人にとっては、あんなに楽しかった音博。

子供にとっては、ストレスでしかなかったのです。

それはそうでしょう、生まれてから1ヶ月くらいは、本当は外出もあまりしない方が良いとされています。(あまり守られている話でもないとは思いますが)

 

そんな状況の中で、1ヶ月を超えたからといって、いきなり音楽フェスです。

どれだけ音楽に癒しの力があろうとも、子供にとって癒しであるとは限りません。

結果として、便秘をさせてしまったのです。

 

それだけで終われば、今の今までこのことをそこまでは気にしなかったかもしれません。

便秘くらいのことであれば、その程度で済んだともいえます。

 

でも、それから、時日がすぎてレイちゃんの頬にはほくろができてしまったのです。

音博が原因なのかは分かりません。

でも、音博は屋外のフェスティバルです。小さい身体ながらに紫外線を浴びすぎてしまったのかもしれない、と心のどこかで引っかかるようになりました。

 

そのほくろは、成長に連れて大きくなっていきました。

今やレイちゃんは小学生になります。

ほくろの成長は少し止まっているようにも見えます。ほくろに関係なく今のところ元気に育ってくれています。それだけが救いでした。

 

でも、今から思えばフェスに生後1ヶ月の赤ちゃんを連れていったことは無茶だっと思う。

それは今でもたまに思い出し、噛み締めるように妻とも確認しています。

 

子供ができる前と後で変わる世界

 

初めての育児は、ライフステージのイベントの中でも、ライフスタイルが一変する出来事だと思います。

自分に子供ができるということは、それはもう自分の人生だけを生きれば良い世界から、守るものが出来る世界へと変わります。

 

その世界の変化についていけなかったのだと思います。

子供ができると、当然自分の時間がなくなってしまいます。

子育ては大変。

おむつを変えるのも、お風呂に入れるのも、寝かしつけるのも、全部大変。

 

でも、一番大変なのは、マインドを変えなければならないということです。

自分の時間よりも子供の時間を優先しなければならないのです。それがストレスにつながってしまって、つい、親の都合を優先してしまう時があります。魔がさしたかのように。

そんな時に限って大事故が起こるから育児というのは本当に恐ろしく思います。

 

脅すわけではありませんが、これから子育てに向かう人にとってはこれは覚悟しなけばなりません。

逆にいえば、子供の時間を優先する覚悟を決めれば、難しいことではありません。

実際に、2人目、3人目と育てる人数が増えるほどに、体力的にはしんどいですが、不思議と精神的にはしんどくありません。

多分、子育てについて、覚悟ができてきたからだと思います。

 

そこの切り替えは難しい。3人育ててきた今でも、つい魔がさすことだってあります。

 

その度にレイちゃんのほくろを見て思い出すのです。

未熟だった頃の自分を思い出し、子供優先を心がけるのです。