三児の父はスキマ時間でカルチャーライフ

仕事も趣味も育児も妥協しない。週末菜園家が、三児の子どもたちを育てながら、家事と仕事のスキマ時間を創って、映画や農業で心豊かな生活を送るブログ

エイリアン:コヴェナント 初代エイリアンオマージュ満載だけど全く違い味わいの現代エイリアン

 

 

エイリアンシリーズは大好きで、特に初代エイリアンは至高だと思っています。

 

ネタバレ全開で今回のエイリアンコヴェナントの感想をネタバレ全開でお届けします。

 

壮大なテーマのエイリアン

 

そして今回、エイリアン コヴェナントを観て、あれ?エイリアンってこんな荘厳なスケールの話だっけ?と打ちのめされている次第です。

 

冷静に考えるとエイリアンもプロメテウスも観ていない人が観たら結構暴動が起きるレベルの内容だと思います。

 それは、本シリーズ初見の人は、予告編を見るに、主人公が生き残るかどうかのサスペンスを期待しているからだと思います。

一方で、この物語は創造主と人間とアンドロイドの話なんです。もっというと前作プロメテウスから引き続き登場するデヴィッドの話です。

ですから、エイリアンもプロメテウスも観てから望むべきです。

 

面白いところは、基本的に初代エイリアンと同じストーリーライン(生き残れるかどうかのサバイバル)でありながら、全く別の味わいを帯びているということ。

その味わいが、とにもかくにもマイケル•ファスベンダー演じるデヴィッド一人の存在感で生み出されているということです。

出汁が濃すぎて、やばいということです。

 

特にデヴィッドとウォルターの演じ分けは素晴らしかったですね。

最後の最後コヴェナント号にエイリアンが侵入していた時の彼のニヤリが最高でしたね。

 

デヴィッドで言えば、今回エンタメ性がさらに増して、デヴィッドの行動原理が分かりやすくなっています。というより、本作を観てから、プロメテウスを見返すとより分かりやすいと思います。

そういう意味でもやはり、初代エイリアンとプロメテウスは必見です。

今回の冒頭のウェイランドとデヴィッドとのやりとりは、プロメテウスに登場させても良かった内容かな、と思ったぐらいです。(しかしながら、前作は創造主と人間、今作は人間とアンドロイドと微妙にテーマが異なっているのでそのまま持っていっても厳しいかもしれません)

 

安定のサバイバルシーン

 

初代エイリアンオマージュが激しい今作はもちろん、お約束とも言えるサバイバルシーンは安定の面白さでした。

最初のドタバタは本当にドタバタで、結構みんなクルーがバカとかいう評価も多いけど、そら知らない世界であんなことが起きたらパニックにもなりますわってことは思います。(でも知らない星で、ヘルメット一つせず外に出たことはやっぱりおかしいと思うけど)

 

全く容赦が無いというか勝てる気がしない展開なのも好印象でした。

 

絶望の産声。

良いキャッチコピーだと思います。

この映画、ハナから最後まで絶望だらけで、主人公たちは基本的に酷い目ばかりあいます。

神の力の前に全くなすすべが無いという絶望を味されます。

ようやく一矢報いたと思ってあのラストですから、本当に意地悪な映画笑

 

テーマが一段階上がったことで、容赦のなさとかご都合主義とかそのあたりのストーリー上の整合性の厳密さを求めさせない一種神話的・寓話的アプローチは、現代的でもあり、成功だっと思います。その分、安心して楽しめましたから。

 

というわけで結構個人的には今年どハマりの大好き映画だったんで、少し興奮気味にお届けしました。

 

 

エイリアン:コヴェナント (角川文庫)

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