三児の父はスキマ時間でカルチャーライフ

仕事も趣味も育児も妥協しない。週末菜園家が、三児の子どもたちを育てながら、家事と仕事のスキマ時間を創って、映画や農業で心豊かな生活を送るブログ

映画

Apple TV映画映画レビュー「パーマー」 新しい常識の中で描かれる親子の絆

昨年、iPhone12を買って以来、ずっと気になっていたApple TV+。 iPhone購入者は特典として1年間無料で視聴ができるのですが、3ヶ月間視聴せずに過ごしていました。他に観たい映画があったり、Netflixとも契約していたりしたので、なかなか観る時間がとれな…

映画レビュー「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」 他者理解への旅

突然ですが、レンチキュラーというものをご存知でしょうか? レンチキュラーは、シート状で絵が描かれている印刷物です。 一番の特徴は、2枚の異なる絵が印刷されていて、見る角度によってその絵が変わるというものです。 よく、子供向けのおもちゃや本の中…

映画レビュー「アルプススタンドのはしの方」 人生を映す鏡のような映画

空白の高校時代 「アルプススタンドのはしの方」は人生を映す鏡 やっぱり空白ではなかった 空白の高校時代 私にとって、高校時代は空白の3年間でした。 別にいじめられていたわけでも、何か友人関係がうまくいってなかったわけでもありません。 でも、学校は…

映画レビュー「ジョジョ・ラビット」 お伽話のような現実を描いたポップな戦争映画

映画「ジョジョ・ラビット」はおとぎ話のような映画でした。 でも、そこで語られることのほとんどは現実世界にあったこと。 そんなおとぎ話のような現実にふと、背筋が寒くなってしまうのが、 「ジョジョ・ラビット」でした。 不謹慎なくらいにポップで軽や…

映画レビュー「ひとよ」 愛と憎しみのシーソーゲーム

あなたは母親のことを愛してますか? あるいは憎んでいますか? 過去の理不尽な言動を許せますか? 母親があなたのためにとった行動を誇れますか? 人は、誰しもが、母親への愛情を感じていると同時に、 相手が親であるがゆえの憎しみを抱いています。 愛情…

映画レビュー「リチャード・ジュエル」思いを貫くことの難しさ

育児も仕事も趣味も妥協しない。 このブログのテーマです。 人生で何かことを成し遂げたいと思うのであれば、強い目的意識と、行動力、 自分が正しいと思うことを貫く力が必要です。 でも、自分が正しいと思うことを貫けば、貫くほど、生きづらくなる。 そん…

映画「Mank / マンク」レビュー リッチな映画体験への旅

Netflix配信にさきがけて、映画「Mank/マンク」が一部劇場で公開されました。 デヴィッド・フィンチャー監督の6年ぶりの新作映画とあって、 21時以降の回しか見られなくても、夜に車を飛ばして観ました。 寝落ちした期待作はフィンチャー史上最も敷居が高か…

「好き」についての哲学ムービー 映画「殺さない彼と死なない彼女」レビュー

ティーンエイジャー向けの胸キュン青春恋愛映画のはずなのに、どうしてこんなに涙がこぼれそうになるんだろう? 映画「殺さない彼と死なない彼女」は、マグネットのような映画でした。ふたつの磁石くっつけようとすると、どうしても反発するけどちょっと裏返…

殺人稼業のお仕事ムービー「メランコリック」

育児も仕事も趣味も妥協しない。 本ブログのテーマです。 スキマ時間をつくって鑑賞した映画が、 昨年公開された日本映画「メランコリック」。 新鮮な驚きに満ちた傑作でした。 本作の設定は、殺人を扱うスリラーでありながら、観賞後に振り返ってみれば、む…

秩序の中のカオス、映画「クライマックス(CLIMAX)」

育児も仕事も趣味も妥協しない。 このブログのテーマです。 でも、育児も仕事も趣味も全部全うしようと思ったら、ストレスでまともに生きるのも大変です。 時に、非日常の世界に飛んでいきたくなります。 覚醒剤とか飲んだらどんな体験になるんだろうか? 昔…

イクメンにこそ見てほしい映画「82年生まれ キム・ジヨン」

趣味も育児も仕事も妥協しない。 このブログのテーマです。 今回紹介する映画「82年生まれ、キム・ジヨン」を観た後、私はこのテーマに対する自信を失ってしまいました。 本作は、現代社会での女性の生きづらさを描くとともに、男性の女性の社会参画への至ら…

ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 尻上がりに語られる女性たちの蜂起

ゴーストバスターズの女性版に代表されるように、今、ハリウッドでは女性チームものの映画が人気を博しています。 今回紹介する映画「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 バーズオブプレイ」もそのひとつです。 でも、私は、今作が女性チームものだったとは知ら…

映画「TENET(テネット)」が知的好奇心を刺激する理由

アインシュタインの相対性理論はなぜ人の知的好奇心を刺激するのでしょうか? 本屋さんに向かえば、相対性理論の入門書がずらりと並んでいます。 大学で学ぶような高度な理論にも関わらず、相対性理論を理解しようと多くの人が入門書に手を伸ばすのです。 で…

映画ドラえもん のび太の新恐竜で親の心を鷲掴みにされた話

はじめは、子どもに付き合ってるだけのつもりだったはずが、最後には完全に感情移入してしまいました。 映画「ドラえもん のび太の新恐竜」の話です。 白状すると、年甲斐もなく涙を流しそうになってしまいました。 「年甲斐もなく」 実のところ、本作にこの…

【テネット予習シリーズ】インターステラーは時の魔術師ノーラン史上最大スケールの映画

繰り返し時を描いてきたクリストファー・ノーラン クリストファー・ノーランは時の魔術師。 最新作「テネット」に向けて、「インセプション」「インターステラー」と、ノーランの代表作を見返した私の感想です。 ノーラン監督は繰り返し、「時のズレ」を表現…

【テネット予習シリーズ】映画にインセプションされる? ノーランが仕掛ける夢物語

夢がテーマの複雑な作品 斬新な夢の中の表現 映画自体にインセプションされている? 先日、コロナで随分足が遠のいていましたが、実に半年以上ぶりに映画館に足を運びました。 久しぶりの映画館で観る映画として選んだのは「インセプション」です。 クリスト…

日本沈没2020レビュー 予定不調和なストーリーが感性に訴える

ピカソのゲルニカ 昔、美術の教科書でピカソの「ゲルニカ」を観ました。 中学生時代だったと思います。 「何だ、子どもの落書きじゃん。」 まわりの友達とは、そんな感想を言い合っていたのを覚えています。 ピカソは、言わずと知れた天才画家です。 でも、…

映画「天気の子」レビュー 天気の子は、思春期への旅でした。

新海誠監督の最新作「天気の子」がレンタル開始していましたので、遅ればせながらですが、鑑賞しました。 あのポスターのビジュアルといい、RAD WIMPSが主題歌の音楽を務めているといい、「君の名は。」の続編か? なんて思えるほど、雰囲気が似ていたので、…

映画「AI崩壊」感想レビュー 溢れるマイノリティ・リポート感、シン・ゴジラ要素が欲しかった一作

2002年に公開された映画「マイノリティー・リポート」という映画をご存知でしょうか? スティーブン・スピルバーグ監督、トム・クルーズ主演のSFアクション大作です。 そこで描かれたのは、犯罪予知システムによって、犯罪が未然に防がれる世界でした。 …

映画「アナと雪の女王2」感想レビュー エルサの自分探しの旅

マズローの欲求5段階説って聞いたことがありますでしょうか? マズローという心理学者は、人の欲求はピラミッドのように5段階の構造を持っていると言いました。下の欲求が満たされれば、その次の欲求に。その欲求が満たされれば、その上の階層の欲求に、人…

映画「T34 レジェンド・オブ・ウォー」感想レビュー 純度100%の戦車映画

最近ライトなエンターテイメント映画が流行っている気がします。 先週感想をあげた「EXIT」もそう。パニック映画というジャンルにしては、かなりライトで、シンプルなまでにアクションを楽しむ映画になっていました。 今年一番の傑作「パラサイト」について…

映画「EXIT」 感想レビュー 気軽に楽しめるテーマパークのような韓国映画

高校時代、学校の定期試験が終わると、友人らと一緒にテーマパークに遊びに出掛けました。 試験最終日の気晴らしでした。 向かった先は、長島スパーランド、三重県にあるテーマパークです。 温泉やホテル、アウトレットモールなどが併設されており、長島スパ…

エイス・グレード 感想レビュー 思い出したくない中学時代の青春映画 親のまなざしに涙腺決壊

いつもなら、映画の記事は、観てから感想をまとめるのに2、3日かけます。 でも、本日紹介する映画「エイス グレード 世界で一番クールな私へ」はすぐに記事化したい! 観た直後に溢れた熱い気持ちをなるべく早くそのまま伝えたい! と思いました。 鉄は熱…

海獣の子供 感想レビュー アニメーションでしか出来ない抽象化された映像表現に驚愕

海獣の子供は夏休み青春映画? 海獣の子供は宇宙の神秘に触れる映画 海獣の子供はエヴァンゲリオンと似通っている 抽象度の高さがアニメーションとマッチ 海獣の子供は夏休み青春映画? アニメ映画「海獣の子供」の主人公・流花(ルカ)は中学生。 彼女の夏…

映画「アンカット ダイヤモンド」感想レビュー 荒削りな男の人生の輝き

みなさんの周りにどうしようもないダメ人間っていませんか? その人物はきっと、周囲では有名人で、その人にまつわる噂話やエピソードが、いろいろ出てくるのではないでしょうか? 私の周りにもかつて、仕事はミスするし、時間にルーズな人がいました。 でも…

映画「蜜蜂と遠雷」感想レビュー 音楽映画至上最もストイックな音楽映画

蜜蜂と遠雷見ました。 タイトルとパッケージだけをみるにユルフワ系の日本映画と思ったんですけど、違いました。 これは思った以上に、硬派といいますか、ストイックな映画作品だと感じました。 ストイックというのは、音楽に対するストイックさ、です。 そ…

映画「よこがお」ダークサイドへの道は常に日常に潜んでいる 感想レビュー

その昔、金銭トラブルに巻き込まれたことがあります。 ここでは詳しくは書けませんが、知人が大きな買い物をした際、手続きの関係上、別の人に立て替えてもらったのです。その時私は、知人と立替者の仲介役になっていました。 その知人とはその後、音信が不…

映画「旅のおわり世界のはじまり」が、私にとって特別な映画になった理由 感想レビュー

映画を紹介するとき、 「この映画は傑作です。」 または、 「この映画は駄作でした。」 なんて、傑作や駄作なんて言って評価したりします。 あるいは、映画.com や filmmarksといった映画レビューサイトで星をいくつつけるか、といった方法で映画を評価しま…

映画「凪待ち」怒りの先にあったのは正論を超えた愛でした 感想レビュー

「人に正論を振りかざす時は気をつけた方が良い。正論は人を傷つけるから。」 小学校の先生である妻がそう言ったのを聞いて、私はなるほど、と膝を打ちました。 もう何年も前の話でした。 職場の後輩から頼まれごとをした際に、正論を言って断ったことがあり…

映画「ジェミニマン」FF7リメイクのようなヌルヌル感を楽しむ映画 感想レビュー

それはまだ、私が小学生だった頃のことです。 ゲーム少年だった私、いや、私も含めた同世代の誰もに、衝撃を与えたゲームがありました。 その名は、ファイナルファンタジー7です。 初代プレイステーションで、初めて発売されたファイナルファンタジーのナン…