三児の父はスキマ時間でカルチャーライフ フロム京都

三児 レイ アスカ シンジを育てながら、スキマ時間でカルチャー情報を発信。働き方改革時代の心豊かな生活をお届けします。

《ムービーウォッチメン予習の予習》ちはやふる 上の句と下の句 青春映画の傑作誕生。俄然楽しみな「結び」

毎週ムービーウォッチメンで取り上げられた映画を予習。

今回の映画は「ちはやふる〜結び〜」ですが、上の句、下の句観てないことに気づきます。

 

というわけで番外編でムービーウォッチメンの予習の予習として、ちはやふる上の句 下の句の感想をお届けします!

 

少女漫画でありながら男女問わず楽しめる傑作

原作漫画については、途中まで読んでて最近はちょっと追えていませんが、大体どういう漫画かは分かっています。

一応この原作漫画は少女漫画のくくりなようですが、男性でも楽しめる、というか内容はどちらかというと、スポーツ根性モノになってます。

 

競技かるたの世界に魅せられた主人公たちのかるたへの情熱が、読むものの胸を熱くし、競技かるたそのものの面白さ、戦略がかるたへの興味を引きつけます。

また、競技シーンの緊張感や迫力は、スラムダンクのそれに近いものを感じました。

 

人間ドラマも巧妙です。主人公以外の登場人物にスポットを当ててくれるのも男性でも楽しめる要因かもしれません。

 

いつまでも心に残る名作

映画がはじまって後半にいくにつれて、前半部の伏線を丁寧に回収していく非常に巧みに練られた構成、一気にカタルシスを起こさせる傑作だと思いました。

そして何より、仲間たちと何かひとつの目標に向かって一生懸命になる姿は、それだけで眩しすぎる存在でした。今後も心に残っていく映画だと感じています。

 

上の句は神の句

まず、上の句については、神の句と言って良いほどよく出来ていました。

傑作・名作の部類に入ると思います。

個人的に一番ツボだったのは、ちはやふるというタイトルの映画でありながら、かるた部のメンバー、太一と机くんにスポットを当てた展開に非常に大きな比重をとっていることです。

 

上の句については、ちはやの成長物語としては語られません。ちはやはあくまで太陽のような存在として、机くんや太一くんが成長していきます。何しろ最後の最後は、太一くんの運命戦で終わるのですから。

そしてこの太一くんの運命戦の完璧さたるや。演技的には一番問題があると思っている太一くんですが、映画が進むにつれて、前半部に張り巡らされた演出や伏線を全て最後の最後にすべて持っていく構成はどうしたって泣いてしまいます。

「運命戦の素振り」「ちはやを取りに行く」「神に見放された?青春をかけてからいえ。」

ここまでくると太一くんの演技のぎこちなさ自体が彼自体の不器用さ加減を表しているのではないかというほどです。

 

かるたの意味とストーリーテリングが、密接に絡みあっているのがうまい表現だったと思います。

 

 

太一くんの成長に心を奪われすぎてついつい忘れてしまいましたが、こんな話の構成でもしっかりと主人公として存在感を持って演技する広瀬すずには脱帽でした。

可愛すぎるでしょう、と。

 

下の句のテーマ性に気付いたときの感動

下の句についても、終盤に向かって大円団を迎えていく構成はお見事でした。

ぶっちゃけていうと、序盤は展開の重さと湿っぽさにちょっと上の句の勢いが削がれているなと感じていたのですが、一貫したテーマ性が徐々に浮き彫りになっていき、大会のシーンに全てが爆発する。

かるたを取る仲間たち、一人でかるたに向き合い続けたクイーン。かるたを取る意味とは?上の句がパーソナルな成長物語だったのが、下の句では、ちはや自身の成長を描きながら、より大きく普遍的なテーマに仕上がっていたと思います。

 

クイーンの松岡茉優の芸達者ぶりはここでも発揮。かるたシーンの静かな迫力とか佇まいが素晴らしかったです。

ちはやの最終戦もそれはそれは、快かったです。そう、快いという表現が一番当てはまると思いました。

 

宇多丸さんの批評で、上の句全体が起承転結の「起」で、下の句序盤が「承」だと。なるほど納得がいきました。

手を差し伸べるというのと、情熱の伝播という指摘も良かったです。

宇多丸さんの中でも、このちはやふる評はすごく勉強になりました。聞いていて楽しかったですし。

 

評を振り返ってから思うと、アラはありますが、下の句もすごくテーマ的に考えられた作品だと再認識させられました。楽しかったです。

 

というわけで結びが俄然楽しみになってきました。近日中に鑑賞、レポートしたいと思います。