フェアリーエンジェルの植物工場プロジェクト解散のニュースは,私にとって結構衝撃でした。 数年前から植物工場はかなり注目されており,特にフェアリーエンジェルはメディアにも取り上げられていました。その植物工場が撤退というところの意味を考えることは大きいのではないでしょうか。
ましてやフェアリーエンジェルが取り組んでいたのは,レタスなどの葉っぱもので,人口環境下ではかなり取り組みやすい作物だと思われます。ということは,稲などを植物工場で栽培可能,かつ採算がとれるレベルに達するにはまだまだ先の話になるでしょう。
植物工場に対する僕のスタンスは,食料安全保障上は微妙だけど,ビジネスチャンスとしては有望ではないか,というものでした。どうもはい,そうです。と言えない状況のようです。
植物工場で成功させるには,栽培できる品目の拡大が急務であると個人的には思います。消費者にとっての植物工場のメリットは,安心・安全(無菌環境だから無農薬)ですが,そもそもレタスとか料理の中心にならない相手にそこまで安全に神経を使うかな,とは思います。トマトやナスなど果菜類が普及してきたら,消費者のニーズに応えられるかもしれません。応えられるかもしれません,というのは消費者はあくまで価格とおいしさとのバランスですから。