三児の父はスキマ時間でカルチャーライフ

仕事も趣味も育児も妥協しない。週末菜園家が、三児の子どもたちを育てながら、家事と仕事のスキマ時間を創って、映画や農業で心豊かな生活を送るブログ

植物工場プロジェクト解散

植物工場事業を廃止 シーシーエス、収穫量下回る

フェアリーエンジェルの植物工場プロジェクト解散のニュースは,私にとって結構衝撃でした。 数年前から植物工場はかなり注目されており,特にフェアリーエンジェルはメディアにも取り上げられていました。その植物工場が撤退というところの意味を考えることは大きいのではないでしょうか。

   記事のなかで気になったのが,収穫量が予定下回ったという部分です。フェアリーエンジェルの植物工場は完全閉鎖系というのがウリでした。完全閉鎖系ということは,温度や光,湿度,養分などの栽培条件を自然にまかせず,つくり手がコントロールできるということです。条件をコントロールできるということは,その収穫量についてもある程度見通しが立ちやすい,といえます。にもかかわらず予想を下回り業績が悪化したということの意味は大きいでしょう。

ましてやフェアリーエンジェルが取り組んでいたのは,レタスなどの葉っぱもので,人口環境下ではかなり取り組みやすい作物だと思われます。ということは,稲などを植物工場で栽培可能,かつ採算がとれるレベルに達するにはまだまだ先の話になるでしょう。

 

植物工場に対する僕のスタンスは,食料安全保障上は微妙だけど,ビジネスチャンスとしては有望ではないか,というものでした。どうもはい,そうです。と言えない状況のようです。

植物工場で成功させるには,栽培できる品目の拡大が急務であると個人的には思います。消費者にとっての植物工場のメリットは,安心・安全(無菌環境だから無農薬)ですが,そもそもレタスとか料理の中心にならない相手にそこまで安全に神経を使うかな,とは思います。トマトやナスなど果菜類が普及してきたら,消費者のニーズに応えられるかもしれません。応えられるかもしれません,というのは消費者はあくまで価格とおいしさとのバランスですから。

 

いずれにせよ,この分野に関してはまだ栽培されているのがレタスのみにも関わらず,植物工場というネーミングからしれも,過剰に取り上げられていたきらいもあったので,次の技術革新があるまで少しブームは落ち着く気がします。