三児の父はスキマ時間でカルチャーライフ

仕事も趣味も育児も妥協しない。週末菜園家が、三児の子どもたちを育てながら、家事と仕事のスキマ時間を創って、映画や農業で心豊かな生活を送るブログ

《園芸コラム》ボケナスのわけ

 さて、本日もベランダ菜園の話題から。

 
 ベランダ菜園の賀茂茄子。今日はじめて収穫してみたのですが、、。色がものすごくくすんでしまいました。
 

 
 
 はっきりいって美味しそうではない。
 
 
 
 
 なすといえば、こんな感じ↓で光沢のあるものがやっぱり美味しそうですよね。 

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 実はこの茄子の色のくすみのことをボケるといって、色のぼけたナスのことをボケナスと言ったりします。
 
 相手をののしる言葉として、ボケナスなんて言ったりしますがこれが原因だったりするのでしょうか。
 
 ちなみにボケナスが生じる要因としては、水分不足が挙げられるようです。
 また、果実が大きくなるとボケナスが生じやすいとのことですが、これも果実が大きくなると水分要求も大きくなり、その分水が不足しやすいという意味で要因は同じといえます。
 
 次に色がボケるメカニズムをみていきましょう。実は水分が不足すると、果実の表面の細胞の横方向への成長が妨げられ、表皮細胞に張りがなくなってしまいます。そうなると、なすの表面に凸凹が生じてしまい、光が乱反射してボケているようにみえるとのことです。
 
 
 この表面がぼこぼことボケていることについてもう少し補足します。
 
 はじめに、ボケている状態の反対は光沢があるといって良いでしょう。
 表面がつるつるだと、光が入ってきた角度と同じ角度で反射されます。すると光が反射される角度の延長上に人の目がくると、光がそのまま目に届きます。その場合、見た目にはなすが光って見えるのです。
 一方で、表面がぼこぼこになると、様々な角度に反射されるので、つるつるの場合と違って一定方向の光が目に届かなくなります。
それがくすんで見える結果となるのです。
 

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 つやのあるなすをら買っても冷蔵庫で保管しておくとつやがなくなったりします。それはやはり水分が飛んで、皮がシワシワになったのだと考えられます。
 
 海外にいってなすを見ると、着色がまばらだったり光沢がなかったりします。
 
 なんだか、なすというとつやがあるのが当たり前だと思いますが、むしろ、つやがある状態を維持するほうが難しいのかもしれませんね。
 
 改めて日本の園芸技術がレベルが高いと思わされました。