美味しんぼ13巻の感想レポートをお届けします。
13巻の特徴は何と言っても、激闘鯨合戦です。毎回1テーマ1話、長くても3話で進んできた美味しんぼですが、今回の鯨のエピソードは、全部で5話かけて話が進みます。
構成も、単なるうんちくで終わらず、政治ネタ、海原雄山との絡みなど、かなり作り込まれており、見応えのあるエピソードとなっていました。
現在においても課題となっている反捕鯨の問題。ナイーブな問題も孕んでいるこの問題を当時において、真っ向から切り込むスタイルは、作者の反骨精神が滲み出る良いエピソードだと感じました。
表面上では分からない食や文化の本質を追求する本作のテーマ性とも合致していると思いました。決して食文化は政治のネタになってはいけないのです。
激闘鯨合戦
伝統的な食文化としての鯨。反捕鯨派を言いくるめるのは痛快。
映画で話題になるはるか前から、取り上げていたのはさすが。
料理と絵心
料理が総合芸術であることは確かだが、それは確かな料理への知識と技術があってこそ
奢ってるのを言いくるめるのは素敵
柔らかい酢
カメに蒸したコメとコウジと水を入れて仕込む。
雑菌が入らないようにふりこうじ
醸造酢と合成酢。鯖寿司、染み込む力が醸造酢の方が高く、殺菌効果
涼風そうめん
手間のかからない料理で、夏場重宝するけど、熟成させるのに2、3年と作るのには手間がかかっている。
あわびづくし
アワビ自体は料理の仕方で多様な価値がある。人間も同じ。
にんにくパワー
すりおろすことで、アリイン→アリシンに。これが独特の匂い成分となる。
生で食べると胃に刺激強い上に殺菌作用まである。