三児の父はスキマ時間でカルチャーライフ

仕事も趣味も育児も妥協しない。週末菜園家が、三児の子どもたちを育てながら、家事と仕事のスキマ時間を創って、映画や農業で心豊かな生活を送るブログ

キュボロを買おうかどうか迷ったら、大人が楽しめるかどうか考えよう

 

やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、褒めてやらねば、人は動かじ

 

これは、太平洋戦争時代の名将・山本五十六の名言です。

山本五十六連合艦隊司令官として、多くの部下を動かしてきた経験から生まれた言葉です。

この言葉は、企業の人材育成の格言として、今なお、人の心を突き動かしています。

誰にでも理解できるシンプルな言葉でありながら、物事の核心をついているからこそ、後世に語り続けられるのでしょう。

 

この名言は、人材育成のみならず、子育てにも使える言葉だと最近気がつきました。

きっかけは、話題の知育玩具はキュボロというおもちゃでした。

 

キュボロ (cuboro) キュボロ ベーシス [正規輸入品]
 

 

 

あの将棋の藤井聡太さんが、幼少期に遊んでいた玩具で、天才棋士を育てたおもちゃとして、テレビでも大きく取り上げられています。

一時期は入荷まで半年かかると言われるほど、人気の製品となっていました。

 

このキュボロは、値段にも驚きます。

正直、このおもちゃにこれだけの値段をかけるのかという価格設定になっています。

 

キュボロは、スイスの木製玩具。海外の木製玩具が高いのは、玩具あるあるです。

買うかどうか、ついつい二の足を踏んでしまう価格になっています。

 

我が家のキュボロも、妻がメルカリでなんとか安く買ってくれたものです。

 

さて、気になるのは、高いお金を出して遊ぶ価値があるのかどうかですよね。

 

結論からいうと、キュボロを買って得か損かは、大人が楽しめるかどうかにかかっています。

大人が楽しめれば、子どもも楽しめます。

我が家でも、はじめは全然遊んでくれませんでしたが、徐々に興味を持ち始めてくれています。

 

そもそもキュボロは何なのでしょうか?

一言でいえば、ピタゴラ装置みたいなものが手軽に作れる積み木です。

基本的にブロック型のおもちゃで、重ねたり、並べたりして遊びます。

ブロックには、ビー玉を転がすための、穴や溝が空いています。その穴や溝を使って、ビー玉が転がるように、上手くレールを作りながら、積み木を組み上げるのです。

 

このコンセプトはすごく良いです。

よく木製のおもちゃで、下の写真みたいなおもちゃありますよね?

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このおもちゃ、子どもはすごく喜ぶのですが、難点がひとつあります。

すぐに飽きるのです。

たまに思い出したかのように遊びますが、レールが固定されていてワンパターンなので、

飽きやすいんですよね。

 

 

ところが、このキュボロは、組み合わせによって、いろんなコースが作れます。

また、キューブに穴が開いているので、トンネルみたいに見えないところを通ったりする面白さもあります。

コースの可能性は無限大です。

作るたび、違うコースを通る楽しみがあるのです。

 

私の家では、6歳、4歳、1歳の子育て中です。

先程、キュボロはピタゴラ装置が作れる積み木だと言いました。

キュボロは全年齢が遊べるおもちゃになのでは、と期待していました。

 

6歳の子は、自分で組み立てる楽しさ。

4歳の子は、自分でコースを作るのは難しいかもしれませんが、組み立てたものでビー玉を転がすのを遊ぶでしょう。

1歳の子は、純粋に積み木として遊んでくれるのではないか。

 

おもちゃって対象年齢が過ぎてしまうと飽きられてしまいます。

でも、全年齢が遊べるのであれば、高い価格を払う価値があるのではないか。

そんなことを期待していました。

 

 

ところがです。

 

思ったよりも、子どもは遊んでくれませんでした。

面白いよ、と言い聞かせても、付き合い程度に遊んでくれるだけで、長続きしなかったのです。

せっかく、購入したのに、リビングで場所をとるばかりでした。

 

藤井聡太が3歳の時に作った作品をみた時、その完成度には驚くばかりでしたが、我が子と言えば、作品をつくるばかりか、興味すら示してくれなかったのです。

 

テレビでは、藤井聡太を育てた玩具と紹介されてはいましたが、結局のところ、本人のやる気とセンスの問題かなって思ってしまいました。

藤井聡太を育てたのではなく、藤井聡太だから遊んでただけの話だとすら思ってしまいました。

 

 

仕方なく、大人でコースを作ることにしました。

転機は、妻が作ったこの作品でした。

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「すごい!」

子どもたちが一気に興味を持ち始めたのです。

 

妻の作品は、ネットで作品を見ながら作ったものですが、子どもらに必要だったのは、まずは、大人が「やってみせる」ことだと気がついたのです。

 

大人が、実際にキュボロの作品を作って、その玩具で出来ることをみせることで、子どもたちが喜んで遊び始めたのです。

 

子どもに遊んでもらうには、大人が楽しむことも大事です。

大人が楽しむと、子どもも「何かな、何かな」と寄ってきます。

 

子供が自分で作り始めると、今度は、褒めてあげます。

褒めることで子供は自分で作り始めます。

そうして出来た作品が、これです。

 

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藤井聡太とは、比べものにはならないですが、それでもすごいと思わせます。

手軽にすごい作品ができるのは、キュボロの大きな魅力です。

 

今回わかった事は、どんなに評判のおもちゃも、どんなに価格が高いおもちゃも、どんなによく出来たおもちゃも、ちゃんと大人が関与してあげないと子供は遊びません。

 

おもちゃの可能性を最大限に活かすには、山本五十六の教えが必要になるのだと気づいたのです。

 

キュボロで、藤井聡太さんのような天才を育てることができるかどうかは、正直わかりません。

でも想像するに、藤井さんの親も、やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、褒めていたんだと思うのです。結局、人を育てるのは、おもちゃではなく、その親だというような気がしています。