三児の父はスキマ時間でカルチャーライフ

仕事も趣味も育児も妥協しない。週末菜園家が、三児の子どもたちを育てながら、家事と仕事のスキマ時間を創って、映画や農業で心豊かな生活を送るブログ

《園芸コラム》家庭菜園のひそかな楽しみ  自分で野菜を育てるメリット 

 

 

 

新型コロナの感染拡大で、自粛要請がされるなか、家庭菜園の人気が高まっています。

私もコロナ禍の中、自分が借りている畑を楽しんできました。

今日は、家庭菜園で自分で野菜を作って食べることのメリットについてお話したいと思います。

 

 

 

自分で野菜を作った人だけに分かる楽しみが家庭菜園にはある

家庭菜園では、蜜を避けることができます。適度に体を動かすことにもなります。

テーマパークや商業施設が休業し、家で料理をする機会も増えています。

そんな中、自分で食べる野菜を、自分で育てる家庭菜園に注目が集まっています。

 

私自身も、家庭菜園を借りてもう2年になります。

平日は働いているので、菜園に行くのは週末だけです。

菜園があれば、ステイホームの週末でも、家で過ごして退屈な子供たちのストレス発散も兼ねて出掛けられました。菜園が趣味の私にとっては、外出自粛要請もそんなに重荷にはなりませんでした。

 

 

家庭菜園で、野菜栽培を一通り経験する中で、野菜を育てたものだけが分かる楽しみがあることがわかりました。

それは、まるで、飲食店でアルバイトをした時に、働いている人だけが享受できる「まかない飯」に近い感覚です。まかないには、お店の裏メニューをお店で働いているものだけが食べられるという幸せがあります。

 

うどん屋さんでアルバイトしていた時に、店主が作ってくれたサツマイモのチップスの美味しさは忘れられません。

普段は、天ぷらを揚げる揚げ油で作ってくれたのです。

サービス提供側の立場に立った時にだけ分かる密かな楽しみが、家庭菜園にもあるのです。

 

私は、家の庭がないので、厳密にいうと家庭菜園ではなく、近くの畑を借りて野菜を育てています。月5,000円くらいの賃料を払っています。

野菜の苗代、肥料代もかかるので、正直にいうと、お金の面でいくと割りにあいません。

スーパーで野菜を買って食べた方がお財布には良いくらいです。

 

でも、一方でお金では払えない価値が自分で野菜を育てることにもあると思っています。

スーパーの野菜では絶対に手にできない価値が家庭菜園にはあるのです。

 

 

 

一つは、美味しさです。

 

家庭菜園で作った野菜は美味しい?

 

え? 素人が作った野菜でも美味しいんですか?

 

答えは、実は素人が作った野菜でも十分美味しい野菜は作れます。

むしろ家庭菜園で作った野菜の方が、スーパーの野菜よりも美味しいくらいです。

 

なぜなら、自分で作った野菜は新鮮だからです。

野菜に美味しさの秘密は実は新鮮さにあります。

確かに、土づくり、肥料や有機にこだわって作られたプロ農家の野菜というのは美味しいです。

それは完全に農家の腕といって良いでしょう。

しかしながら、プロの農家にもどうしようもないことがあります。

それは鮮度です。

野菜は、生き物です。呼吸をしています。

呼吸をすると野菜が持っている糖分が減ってしまいます。

人間だって走った時に息切れするのは、たくさん呼吸して糖分をエネルギーに変えています。

 

夏野菜のトマトやナスなどの実を食べる野菜は、収穫した瞬間から、呼吸して糖分が減ってしまいます。だから野菜は鮮度が命なんです。(サツマイモなど一部熟させた方が甘みを増す野菜もあります。)

 

枝豆やとうもろこしは特に収穫してからの消耗が激しく、こんな言葉があるくらいです。

「収穫する前からお湯をわかしておけ」

 

これは収穫してからなるべく早く茹でてしまった方が、美味しく食べられるということです。

実際、私の菜園では最近ソラマメをたくさん収穫しました。

今年は全国的にソラマメが豊作のようですね。

 

ソラマメも鮮度が命です。

収穫する前からお湯を沸かすというわけにはいきませんが、その日のうちに茹でて美味しく食べることができました。

スーパーで買うソラマメと違って、食べた瞬間に甘みや旨味がギュッと凝縮されています。

ドラゴンボールの仙豆と形が似ていますが、仙豆を食べたと同じくらい元気が湧いた気がします。

 

おかげで子供にも大人気で、あっという間にソラマメを盛った皿は空っぽになりました。

 

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スーパーの野菜は、収穫されてから棚に並ぶまで何日かかかるものがほとんどです。

自分で収穫する野菜というのは、違います。

 

地域の直売所が人気が出る理由というのはそこにあるかなと思っています。

スーパーと違って、中間業者も入らないので、安いというのもあります。

安くて新鮮=美味しい野菜というのが、直売所の魅力です。

 

でも、自分で野菜を作れば、直売所よりも新鮮です。

先にあげたとうもろこしを例にあげれば、自分で育てるのが一番美味しい食べ方だと言えるのです。採りたてのとうもろこしは、生で食べてもその美味しさがわかります。

 

これが育てたものだけの楽しみになるのです。

 

栽培過程の副産物を楽しめる

 

あともう一つ、自分で野菜を育てるメリットがあります。

それは、栽培過程の副産物も食べられるということです。

 

今年、私の貸し菜園では、ニンニクを育てています。

ニンニクは栽培する時、土の中にあります。

スーパーで並ぶ時は、当然球根の部分だけですが、栽培中は当然、

土の上には、葉っぱがあります。はっぱが光合成して、球根に栄養分を送ります。

春先になるとニョキニョキと葉っぱから茎が顔を出します。

これがニンニクの芽です。

ニンニクの芽がこれまた美味しいのです。

中華料理の炒め物にして食べましたが、美味しかったです。

ニンニクを育てながら、二度美味しい思いができるのです。

 

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ニンニクの芽が伸びてきた

 

大根だってそう、大根はたくさんの種を巻いて、最終的に良いもの一本だけを残します。

残りは、間引いていきます。この時にでる間引き菜を細かく刻んで炒めて、ふりかけにすると美味しい。

 

とうもろこしも、一本に何本か実が着きますが、収穫して太らせるのは、1、2本だけです。

残りは途中でもぎ取ってしまいます。

でも、そのもぎ取った野菜は、ヤングコーンとして、これまた中華料理などで美味しく頂けるのです。

 

数えあげれば、キリがありませんが、野菜にはたくさんの副産物が出て、それぞれに楽しみ方があります。それら副産物は商売にはならないので、あまりスーパーでは出回りません。

まさに自分で育てたものだけが楽しめる、言わば特権になっているのです。

 

さて、これまで自分で野菜をつくった人だけが分かるひそかな楽しみをお伝えしました。

一つでも野菜づくりの魅力が伝わっていればありがたいです。

 

まだまだ私も野菜づくり2年目です。

働きながら美味しい野菜づくりを研究しています。

これからも家庭菜園の魅力を伝えていきたいと思います。