育児も仕事も趣味も妥協しない。
本ブログのテーマです。
今回週末の時間を使って、育てている家庭菜園の野菜たち。
来年は今以上に家庭菜園に費やせる時間が少なくなることが予想されます。
育休中の妻が仕事に復帰するからです。
そこで妻の復帰を見越して畑野菜もあまり手のかからないものにシフトすることにしました。
今回選んだのは玉ねぎです。
玉ねぎは、植え付けた後は、冬を越して、春先くらいまで、ある程度ほったらかしでも栽培できる品目です。とはいえ、スーパーで並んでいる北海道の玉ねぎのように、規格のビシッとそろった玉ねぎを栽培するのは結構難しいです。
家庭で消費するくらいであれば、大きさが不揃いでも十分でしょう。
というわけで、ホームセンターで買ってきた玉ねぎの苗を畑に植え付けます。
植え付け前に、園芸の本を開くと、
「玉ねぎは深植えしなように」
と書いてあります。
玉ねぎの根っこに近い白い部分を、完全に土に埋めないように植えるのがコツだと書いてあるのです。
しかしながら、実際にやってみるとこれが結構難しい。
浅植えになるので、倒れたりしないか、ちゃんと根っこが張るか心配になりました。
ホームセンターの苗があまりにもひょろひょろとしていたかもしれません。
植え付け時期も気持ち早かったかもしれません。
いずれにせよ、ちょっと心もとない形になりました。
そもそも、どうして玉ねぎは深植えしてはいけないのでしょうか?
深植えすれば、しっかりと根っこを土で被せることができるので、ヒョロヒョロの苗をしっかりと自立させることができます。
玉ねぎは、そんなに根っこが地中にしっかり張るタイプの野菜ではありません。
ですから、それだけしっかりと土で支えてあげても良いような気もするのですが。
調べていくと浅植えの理由には、
「玉ねぎは一体どこを食べているのか?」
という疑問に関わってくることがわかりました。
さて、玉ねぎはどこを食べているのでしょう?
1.葉っぱ
2.茎
3.根っこ
答えは、私の予想では、多くの人や茎や根っこと答えるのではないかと思っています。
まるまると太った球形が、芋類などの地下で養分を蓄えるタイプの野菜を想像させるからです。
正解は、葉っぱです。
玉ねぎの場合、葉っぱの根元の部分の葉っぱが膨らんで球形になっているのです。
植物からしたら、そこに栄養を溜め込んでいるわけです。
玉ねぎは、畑で育てている時は、ネギのような緑の葉っぱもあるので、違和感があるかもしれません。葉っぱの一部が膨らんで玉ねぎになっているんですね。
では、茎はどこにいったのでしょう?
下の図をご覧ください。
玉ねぎを縦半分に切った時の断面図です。
断面
いつも調理するときに三角形に切り落とす部分があります。
実はあそこが根っこになっています。
玉ねぎの根っこは短縮茎とも呼ばれていて、要は、ちっちゃく凝縮されているわけです。
逆に言えば、球形の部分は、凝縮された茎から伸びているので、やっぱり葉っぱになるわけです。
さて、浅植えの話に戻りましょう。
ここまで来たらピンときている方も多いでしょう。
玉ねぎが膨らむ部分は、葉っぱです。
もし深植えして、玉ねぎが膨らむ部分が、土におおいかぶさっていたとします。
どれくらい埋まっているかもしれませんが、土が邪魔をして、あまり玉ねぎ自体が十分に膨らむことができません。
特に横への広がりが難しくなるので、玉ねぎの形は縦長になります。
ちなみに、玉ねぎも浅植えしすぎるとそれはそれで、球が膨らむときに土に邪魔されないので、
横に横にと広がる力が働くのか、扁平な玉ねぎになるわけです。
つまり、玉ねぎは植え方一つで大きさが大きくなったり、縦長だったり、いろんな形になるります。
もっとシンプルに言えば、玉ねぎは葉っぱです。
葉っぱが地上にあるのは当然です。
なんとなくのイメージとして、玉ねぎを土の中に埋まっているものとして考えるイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
畑の玉ねぎの写真をグーグルで検索してみてください。
ほら、玉ねぎは、葉っぱが膨らんで球形になった後も、多くの部分が地上に顔を出していることが分かります。
土に埋まっているわけではありません。
まるまると太るために、植え付けのタイミングで、少し残しておく必要があるのでした。
ここまで玉ねぎを浅植えしなければならない理由について書いてきました。
園芸の本では、浅植えの理由について、深く書いていないことも多いです。
作業内容の背景にある知識を得ておくと畑作業がより楽しくなるかもしれません。